私自身が人を撮ることを意識していますから、絵画であれ何であれ人を見つめ人を表現しているモノに関してはどうしても関心を持ちます。
この方の個展のDMが気になっていました。
商店街の入口に一人の男が腰をかけて何気なしにこちらを見つめている、そういう写真です。
ただその人物が制作物なのです。

ある展覧会で展示した作品をその商店街の方が、ぜひうちの商店街に置いてほしいと申し出られたのだそうです。
この日は一日の在廊で少々お疲れ気味。
私が声をかけるまで目を閉じて休憩中でした。(私は2週間の開期なんですが、大丈夫でしょうか。不安です。)

手前の作品が先ほど商店街におかれたという、それです。
商店街は「主婦の勘が働く方」がお買い物や井戸端会議をするところ、…だと思います。

もうじき臨月だろうかという女性がおなかが大きくなって苦しくて、両腕を後ろに突っ張って体を支えて腰かけている作品があります。

おそらくは繁華街の路上でビラまきや呼び込みをしていたサンタの服装をした男性。
腰をどさっと落として大きく息をはいています。傍らには缶コーヒーが置かれています。

奥の部屋には老人が頭の下に両腕をおいて大の字に寝ています。おなかには毛布がかけられています。
こうした市井の人々の、庶民的な一断面が共感を持って作られています。

人に視線を注ぐことの人間的な意味をよくおわかりになっています。
「非常勤講師としてだけれど教師になって、人に視線を向けることの意味が余計にわかるようになった。」とおっしゃっていました。
私がこの作品を見るのは2回目です。2回目にご本人にお会いできました。
「生徒も来てくれてぱちぱちと何枚も写真を撮って行きましたよ。」
私が作品が写りこんでもいいかと尋ねた時のお答えです。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/12/12(木) 00:04:10|
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こんにちは。
もしかして、商店街というのは、京都東山の古川商店街でしょうか?
http://iromorikarasu.blog.fc2.com/blog-entry-82.html
いまもここにあると思います。^^
- 2013/12/12(木) 13:09:43 |
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- いろもりカラス #X15q836A
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