「むきもの」というんだそうです。
野菜を包丁などで「むいた」野菜細工ことです。 正月などのお祝いのごちそうなどに使われますから、「切った」とかいう言葉を使って説明しないのでしょうか。
ある日私のパソコンにメールが入り、「面白いことがあるからおいで・・。」ということで出かけました。
その面白いこととは「本能学区町おこし」にイベントのことでした。そこに職人技が見られるものが陳列されるよ、ということだったのです。
お知らせくださったのはこの方。この町おこしのリーダーのお一人です。

京都では自分の住んでいる地域を小学校区で表現します。秋の運動会もその地域ごとにあります。
本能学区は東は西洞院通,西は堀川通,南は四条通,北は三条通に囲まれ,二十四か町で形成されているのだそうです。
この地域はもともと西陣の織物関係の問屋と職人によって形成されていた町です。上の方もそうした職人さんのお一人です。
立命館大学のあるゼミとの連携で町おこしをされています。
その会場で、「むきもの」の実演を見せていただきました。

この方は「八百屋さん」なのですが、料亭などに野菜を納入する傍ら、料亭の料理人を助ける仕事して「むきもの」をされているのです。

先ほどの方もこの方も人柄が実に開放的でおおらかなのです。こういうキャラクターの方が継続的に力を要する「町おこし」のような活動には不可欠なのでしょうね。
町おこしの成功には戦略戦術も大切ですが、それをけん引する人の人格も相当大きな比重を占めるのではないかと思います。
転勤など異動が常である公務員にはできないことをこうした地域の人がされます。
ここの活動が注目されるのは老人ホームの職員と地域の人たちと大学がそれぞれ力を出し合い、セイム・セイムで活動しているところだと思います。
ボケていますが、手前にあるのは「お重」です。

実演をされていますが、おしゃべりもなかなか巧みです。

手前にあるのは、なんと高野豆腐で作った「大黒」さんです。
高野豆腐を何枚も何枚も接着剤で重ねてブロックを作り、それを削りだして作るのだそうです。高野豆腐は中ほどが薄く、周囲が厚いですから、その薄い部分に合わせて厚さを整えて貼り合わせるのだそうです。
こうした仕事そしている先輩・後輩が集まって七福神を制作した時のもので「ネズミがかじる」のに任せることなくほぞんしてきたのです。…もっとも一部その被害になっていますが。

あまりの出来の良さに、机の上においてちょっと席を外したら大黒さんの前に硬貨が数枚置いてあったそうです。

この地域の職人の力を結集し、住民と行政の力を結集して地域の生活を豊かに楽しくしていく。
素敵な活動ですね。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/11/30(土) 00:00:16|
- 料理
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