工業展覧館といういささか古びた洋館風の建物があります。この建物の名前で地下鉄駅があるくらいですから、この地の重要建造物に違いありません。
この建物の中には常設の店が並ぶほか、企画展がたびたびおこなわれます。
店といっても、「テナント」という言葉で連想するような、つまり日本でイメージするような店ではなくて、スペースで畳6畳から8畳くらいのまるで大学の学園祭の店割のような感じのブースが並んでいます。
この時には企画展として何やら高級品の展示販売会らしきものがありました。高級な工芸的な机やいす、あるいは手の込んだ刺繍の服、さらには刀剣などまでが販売されていました。
しばらく行くと、大きな扉が開いていて客たちが三々五々そこから企画展会場に入っていくのです。そこには入場を規制するスタッフがいません。その人の流れに身を任せていつの間にか会場に入ってしまいました。
さてそのフロアにこんな方がいました。実演販売です。
(⇔)

おそらくめでたい文字などを書いているのだろうと思います。日本にも「和」なんて書いたものを飾る人たちがいますね。
以前TVの番組で見たものはもっともっと装飾的でしたが、この方のはかなりシンプルです。

筆の扱いは見事なもので、いささかの乱れ、逡巡がありませんし、筆先のコントロールはほれぼれします。
言葉ができないということは実につまらないものです。
が、ともかく写真撮影の許しをいただいて・・・。この字は「信」でしょうか。

漢字文化ですねぇ。

私が習った筆の持ち方とはいささか違いますねぇ。この方の癖なのでしょうか。
まあ、別に「正しい持ち方」というものがあるわけでもないでしょうが。
淡々と作品を仕上げていきます。落款を押して仕上がりです。そこで私も「謝謝」と言って退散です。後ろから「不客气」という声が追いかけてきました。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/06/09(日) 00:02:15|
- 絵画
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