「ベクトル展」への出品を準備するなかで、この「マンダラ」に到達したのだそうです。

「といってもこれからもこうした絵を描くかどうかには迷いがあるんです。」
このグル-プ展を契機にして、自分の絵の方向性を明確にしようということで取り組んだのですが、まだまだ迷いは深いようです。
それは当然だと思います。大学の4年間は短いですが、しかし、その短い間にも自分の成長変化は大きいです。そのために学び考えるのですから。

「疾風怒濤(シュトゥルム・ウント・ドランク)」などという言葉は最近は流行らないのかもしれませんが、青年期は形こそ違ってきていても、自分でも自分を持て余すほど心は揺れ動きますから、絵も変化するでしょう。きっと。

この「マンダラ」を描くにあたって「曼荼羅」について調べて、色々新たに知ったようです。
絵は制作に時間がかかりますから、それに取り組む間にも自分が変化していくんじゃないでしょうか。ことに学生の頃は。
私のような年齢の者には、それがなんといっても羨ましい一面ですね。
ただあのころをもう一度繰り返すかと聞かれれば「もうあの一度で結構。」だとは思いますが。洗濯機のドラムに入れられたような精神状態をもう一度経験するのはちょっと・・・、です。それに何かをする現実的な力もありませんでしたし、思い出しだけで舌を噛みたくなるようなことが一杯ありますしね。

この絵に至る前は「風景を描いていたんです。」

残された「2年間」を短いと3人が異口同音に言っていました。
就職活動が迫っているというようなこともあるでしょうが、卒業までにいい作品を描きたいという強い気持ちが3人から感じられました。だからそれまでに紙のことも絵の具のことも、絵のコンセプトも、技術の獲得も・・・・、課題は山積みです。
それを自覚できていることの素敵さ。

こうして外部出品についても、そうしていいのかなどなどしっかり内省しているようでした。
頑張れ!! 新3回生たち。
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2013/05/03(金) 00:05:13|
- 絵画
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