中国からの留学生と関わるようになって、私自身が日本に来ている外国人に関心を深めたことは、私にとってありがたい変化です。
これまで知らなかったことをこの一年でずいぶん学びましたが、手作り市を介して外国からやってきている人たちと出会えたことは、その収穫の一つです。
この方は南米ペルーからの方。

アンデスのアルパカを素材としたセーターや帽子をデザインし、ペルーに製作を依頼して、日本で販売しているのだそうです。

アルパカは高級品ですが、デザインもアンデスのデザインが生かされていて、その配色とともに魅力的です。
見た目よりも軽く、目が詰んでいて暖かそうです。

今日はすでに春の陽気で、これから寒くなるというシーズンでも、寒さ真っただ中という季節でもありませんから、手にとるお客さんは必ずしも多くはありませんが、中高年の方たちは「あ、アルパカだ。」といって立ち寄られます。
「今ここで買ってもらえないとしても、アンデスのデザインや配色の魅力を知ってもらいたいのです。アルパカの良さを広めたいのです。」とおっしゃいます。
勿論、商売ですから経営的な努力もされます。
「アルパカを日本に持って来て売ろうとする人は幾人もいました。でも日本の人に受け入れられるデザインや色にしていく工夫をしなければ受け入れてもらうのは難しいと思います。初めの珍しさだけでは長続きしません。」

そのためにデザインはこの方自身がするし、「仕上げはこちらでします。ボタン付けなどもきちんとしなければ日本で認めてもらうことはできませんから。」

国のよいものを日本で広めたい、そういう思いが、ただの商売と違うモチベーションなのだろうと思います。

手作り市出の顔見知りが声を掛け、缶コーヒーをポンと渡して、ひとしきり世間話をしていった。すっかり日本の日常生活になじんでいる。
来日15年。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/04/07(日) 00:03:10|
- 服飾
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