この方の作品は幻想的なムードを醸しています。
樹と女性が融合しています。

背が高い方なので、イスにかけてもらいました。
この春から教員になることが決まっているんだそうです。
成程まじめそうなよい青年です。話してそう思いました。

世の中、教育現場を盛んに小突いていますが、やはりこの仕事はいい仕事だと私は思います。
社会はもう少し学校を大切にしなけらばいけないと思います。
そして先生を支えないと・・・。

世の中のゆがみの原因を教育に押し付けてはいけません。原因と結果を転倒させた議論が多すぎます。
若い先生方が希望と志を持てる職場であってほしいですね。

以前、静岡県の私の郷里の近くで新採用教員が自死に追い込まれるという悲しい事件がありました。校長をはじめ先輩教師が、彼女の悩みに沿った支援をしなかったことが大きな問題でした。
その背景にあるのは、教員の管理ですし、組合を敵視する政策が、教員の連帯性をズタズタにしてきているんですね。
(⇔)

教員採用の時に組合非加入を暗に条件としたり、新人研修で組合加入をけん制したりするようでは、到底学校の元気は回復されないとおもいます。初めから先輩教員との連帯を教育委員会・教育行政が断ち切って、若い教員を「孤独」な境遇にしてしまっているからです。そして権力を持った人たちが、彼らを「囲い込もう」とするのです。が、そんな人たちに若い先生が率直に悩みを話したり自分の弱さをさらけ出せるはずがないじゃないですか。校長たちは常に「評価」「と「査定」をちらつかせているのですから。
こういう場(ギャラリー)では、こんな話もできないのが残念ですが。
この方は、これまでの自分の作風を「脱皮」しようと試みていました。

一度描いたものをカットして、その断片たちを再構成して新しい世界を作ろうとしているのです。
自分に行き詰まりを感じたり、自己変革を自分に強いることは、なかなか大変なことです。
私の最も苦手とするところです。しかし、この方はそれを試みているようです。
写真は苦手で・・・、と言われるのですが、この方のまじめな性格からいって、その気持ちは良く分かる気がします。・・・誤解があっては困りますが、写真に撮られるのが好きな方は「不真面目だ」と言っているわけではないですよ(笑)・・・。
でも、撮りました。
(⇔)

牽強付会ないい方になりますが、「人物写真」って案外いろいろな効用があるのでして、これについては私は、既に10年くらい色々考えてきました。そういうことは一般にはあまり知られていませんし、そういうことを言うと「うさんくさい」と思われる向きもありまして、実際、周囲に写真についてまるっきり分かっていないた対応をされた時には、心底うんざりした経験もあります。
私は「人物写真」を、介護施設や、児童養護施設などで積極的に生かすべきだと、秘かに、考えているのです。無論、学校でもです。
というような確からしさのない話はさておいて・・・。
青年らしい初々しい「憂い」を感じさせる表情だとは思われませんか。

でも、若いということはいつでもこうした笑顔を持っているということでもあります。
この揺れが実に魅力的です。

今回の「この一枚」ですね。

でもやはり写真を撮られて、とても緊張されているんですね。
それが画面に出ています。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/03/08(金) 00:03:09|
- 絵画
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