以前、あるギャラリーでグループ展をされているのを覗かせていただいたときに、絵だけではなくて釣りの竿を熱心に作られている方にお会いして、色々なお話を伺いました。その方の人柄の素晴らしさに触れて、こういう素敵な方にお会いできるのはなんて幸運なことだろうと、強く感じたことがあります。
人との出会いは楽しいものです。
工芸作家さんとご紹介すればよいのでしょうか。
私と同世代の方ですから、同じ時代の空気を吸い、同じ時代の病に心痛めてきたのではないかと推察するのです。

「男(ここは当然『人は』ですよね。)は40歳になったら自分の顔に責任を持て」と、俗に言われますが・・・。
西陣の職人さんたちを見ていても、顔に人生が現れているというのは、つくずく感じさせられます。
そういう意味でこの方のお顔も、これまでを物語っているのだろうと思います。

作家として「表現」活動をされてきているのですから、作品を通じて世の中と対峙してきているわけで、それだけ自身の矜持というものをもたれているのだろうと思います。
今回の展示も、正面から時代と向き合っておられます。
加えて、そうした世の中のあまり愉快でない部分との、不愉快な葛藤・軋轢も経験されてきているのではないかと推察するのです。
そういう事をくぐりぬけて、こういう表情にたどり着くとしたら、やはり敬意を持ってお付き合いするに足るのだろうと思います。

私の顔はどうなっているのだろうか。一度まじめに眺めてみなければいけません。
たとえ気に入らなくてもそれは私の顔ですから。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2013/02/21(木) 00:02:04|
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