梅小路でお会いして「パンを焼くところ撮らせて」とお願いし、「いいですよ。」と言っていただいたので、早速翌日にお邪魔しました。
「えっ? 昨日の今日来たの?!」と驚かれたようですが、何しろチャンスの後頭部は禿げていますので・・・。
お店の外観です。

日本最大のパン焼き窯。フランスに伝わる伝統的なパン焼き窯で、今ではフランス本国にも数基(窯はなんと数えるのでしょうか)しかないということです。
それをフランスから窯作りの職人を呼んで本格的に建造。この会社でも彼だけがこの窯を使えるのだそうで、彼以外は一切手を出せません。
フランスでもこうした窯で焼く技術を持つ人はもうわずかなんだそうです。
(⇔)

この方がパン焼き職人さん。

フランスではこうしたパン焼き窯は地下にあって客からは見えないのだそうです。ですが敢えて見えるところに設置してお客さんに見てもらっているのだそうです。
今は窯を熱しています。こうして薪で窯の温度をあげて、一旦火を消し、窯の中をきれいにしてパン生地を窯の中に並べるのです。

窯の温度は窯の前に立てば体感で分かるんだそうです。温度計は使っていません。
それが職人ですから、と彼はいいます。

窯の火を絶やさないようにして温度が上がるのをしばし待ちます。その間、様々なお話を聞くことができました。

今回一番の写真です。
彼が顧問を務めている会社について、その経営法や理念を聞かせてもらいましたが、「普通ですよ。」「難しくない。難しく考えないでやればいい。」「苦労だなんて思わない。楽しいですから。」「自由が大切。自分がしたいことを抑えてまでしない。」などなど・・・聞いていて興味は尽きない。
この伝統的な窯を使ってパンを焼く。それが彼のライフワークのようです。
「お金のために働くのは意味がないでしょ?!」
(⇔)

彼は社長のいすを欲しがったり、「金をもうけて遊んで暮らす、高級車を乗り回す」という生活観・人生観とは無縁の人のようです。「その気持ちが分かりません。」といいます。

彼は一面「コマネズミのように」働きます。
彼が留守をしているとき「彼がとても熱心に働くので我々もつい一生懸命働くんです。」とスタッフが笑顔で話してくれた。それは決して苦笑いではありませんでした。
- 2012/12/04(火) 00:10:11|
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このブログを見せていただくようになって、ほんと色々な人が色々なやり方で
自分の人生を生きているんだなあと、大げさかもしれませんが思うようになりました。
楽しいことも苦しいことも織り交ぜて人が生きているってすごいですね。
この方の笑顔、素敵です。
表面がカリカリで中がふんわり。電気オーブンでは出せない独特の焼け具合。
いい香りが漂ってきそうです。
それにしてもチャンスの後頭部は禿げているってなんとも懐かしい・・・(笑)
でも、ごもっともです。
- 2012/12/04(火) 11:22:31 |
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- oboro #gikTJtd6
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私自身、ブログに登場していただいている方々にお会いして、今までの「視野の狭さ」「価値観の硬直」を教えられました。そして、何かをなそうという精神的な活発さに大きな影響を受けました。
そこで「前髪をつかむ」姿勢を少しばかり持てるようになりました。いえ、実際はほんの少しばかりですが、旧来の自分に比べれば、それでもおおいなる成長です。みなさんに感謝しています。
これからもたくさんの「素敵な人たち」に出会えたらいいなあと思っています。
- 2012/12/04(火) 19:33:36 |
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- soujyu2 #-
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