私の机は見かけは、まあまあですが合板を張り合わせただけの見かけ倒しです。
しっかりした天板の重厚な机がほしかったのですが、どこで探すべきかなどについて無知なまま購入してしまいました。値段ばかり高くて、後悔しています。
手入れをし、時には手直ししながら長年使える道具。それが価値ある道具の条件だと思います。
この中京にあるお店は建物の2階以上が工房になっていて、家具の修理を受注しています。
テーブルの塗料をいったんはがして、ペーパーを掛け直しているんだと思います。
目と指先で表面を幾度も確認しながら、丁寧にペーパーを掛けています。ちょうど大好きなペットを撫でる様ないつくしみ方です。
長い爪にマニキュアをしたままできる仕事にあこがれる女性もいます。
が、焼き物にしろ、こうした家具修理にしろ、埃や汚れを厭わないで、女性がこういう仕事に進出する姿が少しずつ増えているようです。素敵なことだと思います。

イスやソファーの座面のカバー作りです。
木組みを担当する人、座面を担当する人、塗装を担当する人など、分担して作業をしています。
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一般に、歴史的に男性の職人が占めてきた分野に女性が進出しようとすると様々な障害が待ち受けているようです。
職人の職場にはまだ民主主義や自立した個人の創造性などを認めたがらない傾向が強いようです。職人の職場はそうしたものだ・・という男社会の負の歴史的遺産が凝り固まっています。
そうしたことが一つの原因で創造性を失い、大衆的な支持も得られなくなって、その仕事の分野が衰退しているのに、高度な職人仕事を理解しない社会や、歴史的運命のせいにしてしまっている傾向もあります。
この工房では、男性女性が共同して働いていますし、チームワークを形成しているように感じられました。

私の父も母も紳士服、婦人服の仕立て職人でしたから、こうしたミシン仕事はとても親しみを感じます。

「素敵な人たちと」にモノづくりの人たちが多く登場するのは、やはり両親の影響が大きいのだと思います。
この方の使っている裁ちばさみも、父親が何度も研ぎに出して手入れしながら大切に使っていたハサミにそっくりです。
テーマ:ある日の風景や景色 - ジャンル:写真
- 2012/10/28(日) 00:14:56|
- モノづくり
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