DMに使われている絵は「若い女性が満開の枝垂れ桜の中に立っている」ものです。
日本画の特徴のみられる絵です。
『闘う君よ、それでも世界は美しい』
個展は、「ギャラリー知」・・・寺町丸太町の東南角。
展示期間は、今月、14日(日)までです。
とても強いメッセージ性のある絵が並んでいるかというと全くそうではありません。
作者自身の風貌もそんな尖った様子はありません。
この方です。まあるい方です。

実は今回、これまでと全く異なった(文法的には間違っていますがご容赦を)経過で写真を撮っています。
2,3日前にギャラリーを覗かせていただいた時に、作者の写真を撮りたいなあとギャラリーのオーナーさんに話していたのです。

この日の15:30にはギャラリーに来るという予定を聞いて、網を張っているところに作者が現れたわけです。そして、オーナーさんが、彼に「写真を撮りたいという人が来ている。悪人じゃないから大丈夫。・・・。」などと説得してくれて、建物に入ってきたときには、突然に直面することになった状況に戸惑いの色を隠せいない様子だったわけです。
曇天の霹靂。
う~ん、どう対応したらいいのか。

いつもなら色々な話をうかがって、幾分なりとも打ち解けてから、「写真を撮らせて」ということになるのですが、それが逆ですから、話をしていてもカメラが気になるし。
女性を描いた絵が3,4点あります。珍しく過半が視線を正面に向けて観賞者と目が合います。
いずれの女性も激しい感情や動きのある姿態を見せてはいません。
そして花が寄り添っています。
友人を描いた小ぶりの肖像画は福沢諭吉がモチーフだそうです。
和服に丸いメガネを掛けさせています。とても好もしい小品です。
自画像の中に大久保利通の写真を借りたものがあります。
なかなかユーモアがあり、幾分デフォルメした自画像に面白い標題をつけていました。(自画像はブックの中に紹介されています)
(⇔)

さまざまな対象を様々な表現で描いています。
私は最初グループ展かと思いました。

現代社会では、不合理・不条理に苦しむ人々(青年)の姿があります。いやなこと、汚いことだらけの世界に見えます。その中で多くの人々(青年)は現実と格闘しています。
つい世の中に対して否定的にだけ考えてしまいがちです。その時に、でも『世界はそれでも美しいものだと確信を持とう』というメッセージを直接的にではなく、素敵な人や素敵な情景を描くことで語りかけたい、そういうことだそうです。
私の「素敵な人たちと」に共通する思いでした。
- 2012/10/07(日) 00:10:05|
- 絵画
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