糸のいろは「ほとんど糸屋にあるけれど、特に染めてもらうこともある」のだそうです。ですが、糸を組み合わせて色を作ることもあるのだそうです。
たとえばグラデーションを表現するときに、濃い赤、中ぐらいの赤、明るい赤があったとします。順に濃い赤だけの糸、濃い赤の糸2本に中くらいの赤の糸を一本混ぜて撚った糸、中くらいの赤一本に明るい赤の糸二本を撚った糸、そして明るい赤の糸だけというふうに糸を変えていきます。撚るのは職人さん自身がよって糸を(色を)作るのです。実際この場で撚って見せていただきました。

色を作り、光沢のあるなし、影の演出、糸の太さ、糸の長さ、流れの方向などなどそれは絵画の筆と絵の具のように自由自在で多彩です。
「だから楽しいですよ。」とおっしゃる。

馬を描いたものを見せていただいたが、その毛づやや目の輝きなど多彩な技で表現されていて、また見る角度によって面白い変化を見せていた。
これからお客さんのペットを描いて提供しようかと考えているんだと楽しそうに話される。
着物や帯の注文がないしねえ、とも。

キャリア40年の技にはただ驚き感心するばかりだった。

元来は中国から伝来した技術だが、色の際だった中国の刺繍の豪華な表現に比べてこの京都のものは表現が繊細だなあと感じた。
- 2012/09/04(火) 02:37:32|
- 伝統工芸
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yokoblueplanetさん、コメントありがとうございます。
職人さんが仕事に入るとこちらもおのずと引き込まれるような感じがします。集中しているのがこちらにも伝わるのですね。学ぶことが多いです。
- 2012/09/04(火) 21:18:17 |
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- soujyu2 #-
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