教育の醍醐味は「仕掛ける」ことだと思っています。
この若い日本人教師は、卒業式をしようと呼びかけました。「卒業証書授与」「卒業生の言葉」「来賓あいさつ」「祝電披露」「卒業の歌」、式後の楽しい集会。
学生は、最後のほんのわずかな時間を割いてエネルーギーを爆発させます。1,2日の準備ですから…これは学校の行事ではありません。・・司会進行は彼女自身がやります。

式の進行をスクリーンに映して・・。

あくまで、模擬卒業式ですから校長も副校長もいません。
式辞は責任上この場にいてくれる学年主任です。
そして「卒業証書授与」
公式には何の証明力も持ちえないただの紙切れ。しかし、この紙切れにどれほど感動があるか彼女はわかっているのでしょう。
この証書を作るための面倒な作業。それを心ひそかに楽しむことができる感性。それが教師にはぜひ必要です。
会場もおおいに盛り上がっています。
学生も証書受け取りの仕方を、授業で聞いて精一杯日本風にやろうとしています。

日本人教師のこうした活動を学校は受容してくれています。何しろ本来の夜の課業の時間のすべてを割いているのですから。

学生たちはふだんは・・修学旅行など以外では・・・決して許されることのない、私服を着てきています。大人世代よりもずっとおしゃれが板についていますし、センスもいいです。
これからお楽しみ会です。進行は学生にバトンタッチ。こういう時に学生の自発的な活躍を遠くから眺めて「目を細める」ことができる教員は素敵です。そういう時にこそ教師の喜びがあります。

「先生、一緒に写真を撮っていただいていいですか。(一緒に写ってください)」
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2012/08/24(金) 01:42:04|
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