日本にきている外国人は観光の人ばかりではないことは言うまでもないですね。
ビジネスで、留学で、「研修」の名のもとに低賃金労働者として。
そして様々なジャンルの芸術家たち。 ダンスや音楽の分野はもちろんこの人のような絵画の分野の方も。
この人が作品を展示していたのは最近できたギャラリーで中国の人が運営しています。

私はこの近くの別のギャラリーに来たのですがその帰りに「おや、こんなところにギャラリーがあったっけ?!」と急停車です。
外から見ると額装した仏画のような作品が見えます。
中国の仏画や彫刻もまた絶品ですからね。見せてもらうに何のためらいがありましょう。
この方の絵は伝統的な色彩や記号的な図象を取り入れながら描こうとしているのは、まさに現代的な精神的葛藤です。

私は様々なところで見る龍や白虎やという絵柄についてはどちらかというと否定的です。
日本画の人だけでなくイラストの人たちも何かと言えば龍を描きますが、一部を除いて、あまり評価できません。
最近竜安寺で元総理大臣であった細川護熙氏の絵がいた龍の襖絵が公開されていました。幼龍、意気盛んな成龍、そして達観し自適な老龍を描いていました。ここにはただ単に伝統的な図象で、よく知られ人気のある龍を描いたというだけではない精神が見られました。

この人の場合にはもっと現代的で喫緊の課題に向き合う精神の葛藤が描かれていました。
中国で見る絵画は伝統の高度な技術的伝承が多くて、目を見張る巧みさには驚嘆しますが、しかし、そこに現代的精神の表現があまり感じ取れないというモノも少なくなかったように・・・・ごくわずかの見分でしかありませんが・・・思いましたが、一方で、イソップの言葉であったにしても、緊張感のある現実との葛藤の見える作品もまた存在しました。
「自由」の国だと自称しながら「自由」であるという錯覚に満足しているのとは違うなあと感じることが良くあります。

③:【北朝鮮のロケット発射→「破壊処置命令」発出、迎撃態勢をとる】
この「式」は明らかに嘘、誤魔化しがあります。嘘と言わなければ意識的なミスリードがあります。
これではまるで、北朝鮮が「人工衛星」を乗せているという、宇宙を目指すロケットを、その弾道軌道上で撃墜するというイメージを人々に植え付けてしまいます。
狙いは、まさにロケット≒弾道ミサイルなんだと。ネット上でもこうした理解の上に発言している人が決して少なくありません。
しかし、それは全く違うのです。
実態は、もし仮に、ロケット発射が失敗して、公海や日本領海、あるいは琉球列島のどこかに本体や破片が落ちてきたら危険だ。だから、それを地上に達する前に「破壊」するというのが本当の話なのです。官房長官もそう説明しています。ところがマスコミのヘッドラインはその部分を飛ばしているか極めて粗雑に端折っています。
海に落ちるものが危険なのは「航行している船に当たったらどうするんだ。」ということでしょう。
陸に落ちたらどうするんだ!ともいいます。
が、いったい日本の領土の、どの「土地」に落ちるかもしれないと知っている人は何人いるのでしょうか。
北朝鮮のロケットが飛翔するコースは「黄海やフィリピン・ルソン島の東など、3つの海域です。いずれも日本の領海ではありませんが、“領空”を通過する可能性があるのが沖縄地方です。」と政府は広報をしています。
まず第一に、領海ではない!のです。
しかし、「領空」を通過する!!
こう聞くと「領空が侵される」と反応する人が多いでしょう。そういう誤解が生じるのは計算済みなのだろうと思います。
確かに琉球列島の宮古島と石垣島の間の上空を通り計画です。しかし、その上空のどこまでが我が国の「領空」なのでしょうか。地球の中心とこの宮古、石垣間のある地点を結んだ線をはるかな宇宙に延々と伸ばした先も日本の「領空」なのでしょうか。
領空は大気圏内までという漠とした考えがあり、厳密に定まった、世界が認めた規定はないのが法的な実情です。しかし、実態的な運用としては「結論として、領空の高さについても「カーマンライン」が慣習的に用いられ、領土・領海の上空で宇宙空間に至るまでの大気圏、つまり高度100kmまでの空間が領空であるとされています。」というところにほぼ落ち着いていて、日本政府もこれに異議を唱えていません。
一般に偵察衛星は高度1500キロを超えたあたりを周回します。
いや、人工衛星打ち上げではなくて弾道ミサイルだから・・・というのですか?
その「超長距離を飛行するため弾道の頂点高度は1,000-1,500kmにもなる。」のです。
北朝鮮から発射したロケットが沖縄上空でいまだに100キロ程度の高さにまでしか達していないとしたらそれはもう偵察衛星打ち上げ用でも、まして弾道ミサイルでさえもないのです。沖縄上空で北朝鮮のロケットが日本の「領空」を侵犯する?!
これまでに幾度も繰り返されてきた短中距離ミサイルや2016年の偵察用衛星を積んだロケットと言われるものの発射実績から言って、北朝鮮のロケット発射技術水準を、そこまで侮るとしたならば、日本の安全保障担当者の知識と能力が疑われます。
つまり、ロケットは日本の「領空」を通過して飛んでいるわけではなくて、そのはるか外を飛んでいくのですから、侵犯にも何にもならないのです。
だからこそ「失敗して破壊された残骸が降ってくるかもしれないので、それをさらに破砕して安全にするんだ。」という理屈を立てねば、政府としては大騒ぎもできなければペトリオットの配備もできないのです。
ただ、果たしてペトリオットでそんな小さなものを大気圏外で命中させて破壊できますか?
ロケット弾として原形を保っているモノならともかくいくつかに壊れたモノのうちどれを撃ち落とすんでしょう?そして撃ち落とすためにペトリオットミサイルが命中して爆破すればそれ自体の破片も落下してくるのでしょうに。日の丸をつけた破片は日本の国民に被害をもたらさないとでもいうのでしょうか。いやそれは公海上で撃破するから大丈夫だ、しかも十分に高いところだから、と言いますか?それなら北朝鮮のロケットの残骸も海上に落下するのではないのですか。
政府がなんとしても弾道ミサイルだと言っている人工衛星を搭載したロケットが、軌道に乗るのに失敗して落下したり、その一部が落ちてきたりするかもしれない日本の領土は「多良間島」です。他に軌道下に目立った土地はありません。東西約6km・南北約4.3kmの楕円形をした島です。面積は約19.75km2。(ちなみに京都市の下・中・上京区≒21㎢)
沖縄県宮古郡多良間村のことを心配している人はどれくらいいるのでしょう。人口は1200人弱。もし何としても危ないというのならば「撃ち落とせ」などという前にこの人々を沖縄本島辺りに避難してもらえば、「撃ち落とす」必要などないではないですか。どこで故障するかわかりませんが、落ちるままにしておけばいいのです。ロケットの全飛行空間に対して多良間島はあまりに小さい。落下物の的中する確率は極めて小さい。
ペトリオットなどを宮古島や石垣島へ引っ越して展開させるためにどれほどの費用がかかっているのでしょう。その費用で人々を避難をさせたらどうなのでしょうか。それに落ちてくる先がこの多良間島ならここにこそペトリオットを配備しなくてはならないはずでしょうが、でもそんなことはしていないのです。…ペトリオットの配備の目的は全然別にあるのですから。
ペトリオットミサイルなど「迎撃用ミサイルなど要らない。(落ちて建物が火災に見舞われるかもしれないから、むしろ消防隊の方が必要だろう。)」と言いたいと思います。
ではなぜ、こんな大規模な配備態勢をとるのでしょうか。
それは、なんとしても、国(家)を、国民を守るのは・・・大枚はたいて買った武器でなくてはならないとしたいからではないでしょうか。だからこそ、やっていることなのではないのでしょうか。そう宣伝し、国民に、武器にこそ、自衛隊という軍隊にこそ守られているという意識を植え付けたいからこそやっているのではないでしょうか。
そして何より台湾に近い宮古や石垣の島にペトリオットの配備実績を作り既成事実化したい!それが本音でしょう。
韓国の宇宙ロケット打ち上げの場合は、沖縄本島のはるか上空がその軌道になります。が、日本政府は、一度だって「迎撃」するなどとは言ってこなかったし、破壊処置命令も出されないのです。韓国は過去に打ち上げに失敗しているのに、です。
つまり宇宙空間が主舞台のロケット打ち上げはたとえ失敗しても地上でも海上でも大して心配はないということではないのですか。
これまで度々整備不良や欠陥構造で「不時着」という名の墜落をしても、機体の一部が人家や、学校など、また畑に落としても、実際にも被害が出ている危険な米軍機の飛行差し止めなどはない。立ち入り検査もしないのです。
ここから考えられることは、政府が北朝鮮悪露県都に「反撃」を加えたいのは、国民の生命・財産を危険から守りたいからではない!!ということです。
ただただ相手が北朝鮮であって自分たちの仲間(同盟国や同志国)でないものがやるから「ダメ!」だということなのです。
北朝鮮を「敵国」「危険な国」と国民の意識に刷り込んで国民を不安に陥れて(対米要求にこたえて)軍拡予算を認めさせ、増税を受け入れさせ、政府のその他の悪政を忘れさせる。それが狙いなのではないでしょうか。そのための大騒ぎではないのかと私は思っています。
- 2023/06/01(木) 00:00:05|
- 絵画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0