いつも行くスーパーマーケットの入っているビルにはほかにもいろいろなテナントが入っています。その中心的な一角には下の会から上の階まで住宅の内装や設備関係の展示場があります。一戸建ての住宅はもちろんですがマンションもワンフロアで150平方メートルなどというのが売りに出されていて、なかなかリッチな人たちがいるようです。
内装の展示の一カットです。
とにかくヨーロッパ調が大人気です。しかもロココ調、バロック調といった派手で「成金趣味」なものが多いように思います。
日本でもとにかくでかいソファーを入れたり、絨毯を敷いたり、身の丈に合わない豪華さが農山村の住宅にまで広がった時期がありました。豊かになっていくときにどの国でもたどる道なのでしょうか。

そんな展示場で、壁面に張る高級な木材のボードを展示しているブースの前でこんな青年に会いました。
(ほとんどのスタッフが展示の高級感とは不釣り合いに「普段着」です。むろんスーツにネクタイのスタッフもいますが。それにしても彼のTシャツの文字がいいでしょ?!)

彼が私を中から認めて、招き入れようとするので「日本人で、中国語が分からないから・・。」と断ると、是非にと言って椅子をすすめ、紙コップに冷水を入れて、出してくれた。
私は中国語を、彼は日本語が分からないので、仕方がないからたどたどしい英語での会話となった。
彼の英語力は私よりずっとましでス。ソニーの関連会社にいたことがあるそうで私のカメラにずいぶん興味を持っていましたが、話は「1937年についてどう思うか?」ということになりました。
いうまでもなく1937年とは盧溝橋事件以来の日中戦争のことです。
彼は大略、次のように言っていました。中国でも過去の歴史をことさら声高く言い募るものがいるし、日本は日本で、不誠実な態度をとるものだから、問題がいつまでもくすぶりつづけている。だが私たち若い世代は、未来に向けて日中の良い関係を作りたいと思っている。過去のことを軽視はしないがそれにこだわって先に進めないということは賢明ではないと。
まあまとめてしまうと『政府見解』みたいになってしまうけれども、「だからこうして日本の人と話せることはとてもうれしい。ぜひまた立ち寄ってほしい。」と。
そこで私は初めて中国語で「あなたの写真を撮らせてもらえないか?」と話しかけた。彼は英語で「喜んで・・。」と応じてくれた。私が一人で中国語で話して写真を撮った記念すべき第一号です。
写真を撮るとお互いに握手して別れた。彼は25歳の青年だった。
テーマ:写真日記 - ジャンル:写真
- 2012/07/04(水) 02:54:04|
- 瀋陽
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一人で中国の人とコミュニケーションをとって写真を撮らせてもらったなんて、すごいですね。
人の写真は、撮ってもらった側の記念になるのはわかりますが、撮った側にも記念になるのですね。新しい発見です。
- 2012/07/04(水) 22:04:17 |
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- Shin-Lu #-
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いえ、ほかの人ならあっさりと越えられるハードルを私にはなかなか越えられないというだけのことです。でもまあ、私自身としては「未開拓地へ一歩」という感じです。実に大げさでしょ?!人生すべてが初体験なんでしょうけれどもね。Shin-Lu さんは最近どんな「感動の初体験」をされましたか。
- 2012/07/05(木) 13:23:11 |
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- soujyu2 #-
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