外国旅行に不慣れなのと、何より言葉ができないことで「観光」もままならないのですが、若い友人たちの手助けで、なんとか出かけます。
瀋陽(旧奉天)は「金」の都でした。金は満州族の国ですが、その満州族が城内に入って清国を建てたわけですね。ここにはその王朝の皇帝の陵墓があります。
昭陵(通称北陵)は、太宗・皇太極(ホンタイジ)とその妻の孝瑞文皇后の陵墓です。
その陵墓を中心に相当広大な公園になっていて瀋陽市民の憩いの場所になっているようです。
入場料は昭陵入場券友ともで50元です。こういうところに出かけるときには70歳以上で無料であったり60歳以上で割引があったりするのでパスポートは必携です。ただし外国人は適用外だったりしますが。
50元は為替レートでいえば650円ほどですが、日本での生活物価を考えると4000円くらいにもなります。
ちょっと誤解を招きますが、バス代1元、地下鉄料金2~3元と比べると相当高いでしょ?!京都の市バスは220円でしたか。200円としてもその20倍として・・。案内してくれている高校生はそれを自分で負担してくれているのです。いえそれだけではないのです・・・、とその話はまた別に。

ホンタイジの立像です。私は中国の案内掲示が読めませんし、知識も持ちませんのでみなさんをきちんとご案内することができません。
きっと別の方がブログなどでそうした案内をされているでしょう。私の場合にはただの「日記」です。
今日はたまたま「技芸」を学ぶ小中学生くらいの子供たちの「遠足?」と一緒になりました。私の周りの高校生は毎日スッピンですが、この子たちは化粧をしています。学んでいることの特殊性からでしょう。

今日案内してくれる若い友人のひとりです。日本語は高校3年生としては驚くほどよくできますが、いま携帯電話でインターネット検索して、そこにある中国語での説明を訳して、私に説明してくれています。難しい歴史的な用語や工芸的な言葉、あるいは伝統的な用語・人物名などが出てきますから苦戦する場面もありますが、とてもありがたいです。

この柱(華表柱)は、下から竜が巻き付き、雲(雲板)を破って登っています。上には花の盤(天盤)があり、頂上には想像上の狗(頂獣・「望天吼」)が天に向かって吠えています。

鉄骨で支えられたこの門(石碑坊)は石造りですが、その彫刻は見事です。たくさんの花々が描かれています。
集安で高句麗好太王の一族の墳墓を見ましたが、「石造り」文化でした。ここでも石ですね。
石の堅牢さは「永遠」や「堅固」「権力」をイメージするのでしょうが、歴史的現実は必ずしもそうではありませんね。形あるものはすべて壊れるし、風化します。権力で作ったものはその権力の衰退とともに崩れます。
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紅い壁は「紅墻」というようです。釉薬をかけた焼き物のパネルを組み合わせて竜などが描かれたものをはめ込んでいます。ここに写ってくれている人も今日の案内をしてくれている高校生です。とても責任感のある真面目な人です。が、案外お茶目です。
門(正紅門)の入り口を挟んで左右に一対ありましたが、パネル一枚一枚に漢数字が入っていて、それが何を意味するのか調査中です。右の彼女も今日の案内役です。双子の一人なので背中からは姉のほうなのか妹のほうなのかわかりません。たぶん妹のほうかな(間違っていたらごめんなさい)。日本語が上手です。
この門の内側が陵域です。門の入り口は三つあって中央が「神門」、東側が「君門」、西側が「臣門」です。

この門は「大碑楼」だったと思います。亀の甲羅の上に大きな石碑が立ったものが中にあります。楼の奥に見えるのは「隆恩門」で、この入口の上には漢語、満語、蒙古語で「隆恩門」と書かれています。
テーマ:写真日記 - ジャンル:写真
- 2012/06/23(土) 12:36:06|
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