今月の8日から13日まで、京都写真美術館で個展をしました。
こうして過去形になった写真展ですが、楽しい時間を過ごしました。
もっとも二つ? 不愉快なことがありましたが。
その一つは最終日に雨が降ったので傘を持っていったのですが、傘立てに立てておいたらまるっきり似ても似つかないおんぼろ傘に替わっていました。失ったのは孫に勝ってもらった、まだ一度しか使ったことの無い傘でした。
もう一つは・・・、それはまた後日。

さて、写真展にお越しいただいたお客さんは、不正確なカウントですが、カウンターに残った数字は256でした。
ちょっと覗いて、なんだこんなものかとすぐに踵を返すような方も含んでの数字ですから私の写真展(写真)の評価に、そのままつながる数字ではありません。

個展というのはありがたいもので・・というかそのための個展でしょうが・・・好きに演出できます。
ここのギャラリーでは作品を展示する高さは・・・・写真の中心を145cmにするのが標準のようでした。
私は従来、150センチから・・・天井の高さとの関係で・・・155センチにしていました。 小柄な方にはちょっと見にくかったかも知れません。

女性を撮った写真は2枚を除いて、おおむねギャラリーの標準にしました。
レーザー光線の水準器がありましたから、作業はいたって簡単にできて、それ以外のところに時間を割くことができました。
糸を張って、ちんたら(「ちんたら」って京都に来て初めて覚えました)やっている時代じゃないですね。

男性の写真は塊になるように展示しましたから、かなり自由です。縦位置写真も横位置写真も交じって全体で三段にしています。このところグループ展でもこのやり方です。
写真フレームの面(つら)を合わせなくてはならないという思いからは解放されています。

ギャラリーのスタッフさんのお話では、「写真のフレームが水準線に沿ってキチンを並んでいない。垂直線が出ていない。」とクレームにおよぶ人がいるそうで「出来るだけきちんと水平をそろえてください。」と言われました。
私は、そんなことは表現の自由の範囲ですからといって丁重にお断りしました。が、実際上は各フレームの水平・垂直自体はほぼ実現していると思います。斜めにかけないといけないような写真は、今回はありませんでしたから。 ただ、面はそろってはいません。
それにしてもおかしなクレームをするお客さんがいるものです。 何故そんなことを気にして、「おかしい≒正しくない」と訴えるのでしょうね。ご自身の中で「おかしなやり方をするなあ」と思われていればよいことだし、「これはどういう意図なんでしょう。」とやんわり作者にお尋ねになればいいことです。

この京都写真美術館はスタッフも親切ですし、建物の内外装も落ち着いていて、・・・・ことに妻はお気に入りなんです。・・・多分次の個展も、ここにお願いすることになろうかと思います。
近くには国立近代美術館、京都市美術館とその別館、細見美術館などがあって芸術に関心のある通行人が多いですし、また平安神宮、南禅寺などの観光寺社があって人の流れは多いですからね。 ギャラリーもいくつかあり、名作を所蔵する星野画廊もありますし。
そういう意味で環境抜群です。

このギャラリーはプロ、セミプロの方々がなかなかの個性をもたった作品や秀作を展示しますので、私も毎週立ち寄っています。
作品を販売する方が大半ですから、私のようなモノは少数です。

会場は2階です。
入り口には私のあいさつ文と一枚の写真。白黒の男性を撮ったのものです。
その写真を見て部屋に入ると明るい画面に若い女性を撮った写真がずらっと並びます。ちょっと意表を突かれてくれくれたと思います。
DMはとても印象的な若い女性の写真ですから、これに惹かれてこられた方・・・実は幾人もいてくれたのですが・・・この白黒の写真で意表を突かれて、そして更に意表を突かれるという演出でした。
- 2022/11/16(水) 00:00:04|
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