
先にピアノを弾いている人がいて、二人の男性がベンチに腰掛けていました。その一人がバイオリンのケースを持っていたので「君たちは、やはり音楽系の人かな。どちらかがピアノを弾こうとしているのなら、良かったら写真を撮らせてくれない?」と話しかけました。

すると修学旅行中だそうで、このグループが自主的に組み立てたメニューの中にここでの演奏を入れたんだそうです。
ピアノは別の人が弾くんだそうです。
京都駅にもキチンと許可をとってのことです。そういうことも自分たちでしている。 なかなか大したものです。

「ここでの「演奏は三時半の予定なんです。」
この時はまだ12時を少し過ぎたくらいでしたから、まだ大分時間があります。今日の私の予定からすると3時半にここに戻ってくるのは少々きつそうでが。 実際、ちょっとした思わぬことも起こってここには戻れませんでした。

私がちょっとがっかりした風だったのを察して、この青年が、「僕少しなら弾けるので。うまくはないですけど。」と弾いてくれました。
バイオリンを弾いているのだからピアノも少し以上に弾ける人は少なくないのですが、この青年もそうでした。
十分に「少し以上」でした。

このところ「ブラック」校則が大きな問題となり、少しは改善の動きが出て来ていますが、なんといっても動きは鈍い。
学校は内容も形式ももう随分と痛んでしまっています。自己回復力が脆弱になっています。それに加えて右翼的な保守政治家や地域の学校介入はますますひどくなっていますからね。
一例では「性教育」に対する日本会議系や旧統一神霊協会系の地方議員などの介入はすさまじいもので、生徒の自主性や自治などについて忌避する勢力は実に行動的で乱暴です。
政権党がそれとすっかり二人三脚になってしまっていますから、良心的な校長などの苦労は大変なものです。

その中にあって、この青年の学校のように生徒を信頼できる学校があるということはうれしいことです。
そしてその意味をこの青年たちはしっかりと受け止めているようです。

この若者たちの学校名は聞いていませんが、都道府県のいわゆる伝統的上位校では生徒の自主性をある程度認めていても(それがその学校の生徒の優越感、勝ち組意識醸成に繋がっている場合が無きにしも非ずなんですが)、他校はひどいということが珍しくないので、あまり過大には推測はできませんが、しかし、こういう青年たちは気持ちがいいものです。

三時半からの演奏会は上首尾にいったかな。
- 2022/10/18(火) 00:00:04|
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