今壁の陰で待機しているある男性を、 「怒らせてしまったかなあ。」と思うには事情がありました。

二人の高校生くらいの女子、そのどちらかの母親、それとも付き添いの先生?と言い三人が、今壁の陰にいる男性が熱心いピアノ演奏をする背後でそわそわそわそわしながら、近づいては離れ離れては近付いていたのです。
声をかけようとしてなかなか声が欠けられない。 腕時計を何度ものぞき込んで、やがてもう我慢ができないという様子で「すみませんが…。」と声をかけました。
どうやら替わってほしいようです。
「もうじきコンクールがあるので事前におさらいをして臨ませたいのですが、もう時間がありません。」というのです。
そこで、仕方がないので私が背中に近づいて「申し訳ないですが、変わってあげてくれませんか?」と。
「えっ、まだ一曲しか弾いてないのに?」 「申し訳ないです、コンクール会場に行く前にどうしてもおさらいしたいので、もう時間がない層なんです。」
その男性は席を空けてくれました。 決してずっと弾いていていたわけではないそうなんです。
コンクール前に駅ピアノでおさらいしたいというのは、それはそれでよいでしょうが、十分な時間を見計らって、来るべきだたtでしょうね。それを自分の都合に合わせて、席を空けろというのはちょっと虫がいい。
そんなお願いに力を貸してしまった私は、心中少々複雑でした。
若い子たちの将来に向けてのチャンスのためだと言えば、旧職根性が出て、ついそちらを応援したくなる。
一回演奏の機会を譲って10分後にもう一度弾いても男性には大きな損はないだろうと勝手に考えるわけです。その男性が次の電車までのわずかな時間に弾いていたかもしれないのに。

今日の写真お青年が弾き終ると、件の男性がまた椅子に掛けて弾き始めました。
さて、この写真は、これまでのものとちょっと色合い、空気が違う気がします。
この縮小したものではわかりませんが腕の体毛の写り具合も違います。
遠くの椅子や男性のボケ具合もいいですねぇ。

目にピントを合わせたり、指の動きを追ったり、姿勢の変化に注意したりしながら、また画面にどこまで入れるかを考えたりしながらシャッターボタンを押すには、まだまだ習熟が必要です。
オートフォーカスではちょっと心許なくてMFに切り替えるとますます作業が複雑化しますしね。
カメラを取り換えるということは、やはりなかなかの困難事だなあと感じます。

操作に追われて、曲の感じを追いきれなくなっているのに気付きます。
やはり写真は難しいなあ。

この日も「プラクティス、プラクティス、プラクティス」とつぶやきながら帰りました。
- 2022/08/10(水) 00:00:05|
- 音楽
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0