この猫の箸置きは、数千数万個、製作してきているわけですが、極端に言えば目をつぶっていても描けるくらい習熟しているわけです。
筆の入り方はもう全く迷いがありません。でもだからと言ってただ機械的に画いている訳じゃないのです。慣れてはいけない。

ここでも道具についての話に進みました。
私が、このD850を「私のカメラ」にできていない苦労があるからです。 そしてα900を取り出したときの気持ちの伸び伸び感との違い。
で、筆の話なんか聞くと、本当にそうだなあと思う訳です。

John Freeという写真家が上達するのに必要なことは「practise practise practise」だといいます。
勿論、事の一面としてという事ですが、ゴルフや、テニスやダンスには「practise」が必要だが、写真にそれが必要だって?!
感性じゃないの?美術的な知識じゃないの?構図じゃないの? そんな声も聞かれますが、彼はまずカメラを肉体化せよと言います。(私流の理解では)
テニスのプレーヤーで好きな人はロジャー・フェデラーなんですが、確かに彼のラケットは肉体化していると思いますよね。
カメラも道具として肉体化しないといい写真は撮れませんよ、と。

ただ、現代カメラは、その肉体化の一部というか、相当大分をカメラに任せる傾向がありますね。
それが楽しいかどうかは補とそれぞれですが。
私のようなケースで、人を撮るという場合には被写体があまり大きく機敏に動くことはありません。
ですが、目も手指も口元も…動くんですね。光だって変化します。
その中で「ここだ!」を見つけて瞬時に適正解を判断して撮るためには、やはり「practise」が肝要だなあと思います。

せっかくいいレンズを手に入れたのですから、気持ちを新たに取り組みたいと思います。

「文人・光画展」はもう直です。

この10年ほど日本語が大いに乱れ、意味がずらされ、人の言説に信が置けなくなりました。
「ごはん論法」などという言葉が巷に広がりました。
桜を見る会に関わって当時首相だった安倍晋三氏は「私は幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と言ってのけて、人々をあきれさせたことをご記憶でしょう。
いうまでもなく「広辞苑」には「募る」の語義として「募集する」とあります。
ケーキを食べたのは僕じゃないよ、僕は「食した」だけだ、とカツオくんが学校で覚えたばかりの「食する」を使って言い訳をするのは笑って済ますことができたとしても、総理大臣の言葉では見過ごすことはできないでしょう。
「忖度」なんて、決して悪い意味の言葉ではなかったものが、もはやお天道様の下を歩けなくなってしまうという悲劇もありました。
それで、私たち国民も政治家の言葉については、どう聞いてはならないかということを随分勉強させられましたね。
こんな報道があります。
「自民党の山谷えり子元国家公安委員長は4日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)から選挙応援を受けたと指摘されていることに関し、『参院選に(自民党で)4回チャレンジしたが、4回とも旧統一教会から支援は受けていない』と否定した。」とのことです。この人物は安倍晋三氏と共に、旧統一協会が結びつきの痕跡を徹底的に消し去っているほど重要な深い関係を持っているのではないかと噂されている人物です。それで、「痕跡(証拠)は見つからないと高をくくって」かなり強い調子で「関係はない」と言っているのではないのか・・とも言われています。
先の山谷氏の言葉で引っかかるものがありますね。
『参院選に(自民党で)4回チャレンジしたが、4回とも旧統一教会から支援は受けていない』と言っていることです。
「私は過去の国政選挙に立候補するにあたって一度も旧統一協会の支援を得ていない」とはいっていないのです。
彼女は「第15回参議院議員通常選挙に民社党公認で、2000年、第42回衆議院議員総選挙に民主党から、その後、保守新党から2003年の第43回衆議院議員総選挙で立候補し」ています。
何故その時のことを除外するのでしょうねぇ。
「自民党から立候補した時期には旧統一協会の支援を受けていない。」と何故限定したのでしょう。そして過去4回の「選挙の全部で」旧統一協会の支援を受けていないと言いたげに聞こえるのは、私の心が歪んでいるからでしょうか。
安倍政権時の安倍氏自身や閣僚や官僚たちの、ウソ、ごまかしによって訓練されている私たちはこんなところに引っかかってしまうほど政治家の言説を信頼することができないという不幸な状況に至らされているのです。
これを安倍氏の「功」というか「罪」というか知りませんが。
有田氏がリークした資料によれば「旧統一教会に関連する政治団体の国際勝共連合が2010年とみられる参院選で、山谷氏への投票を全国に呼びかけた」とされています。
2012年、その頃野党であった自民党のシャドーキャビネットでは、山谷氏は国家公安委員長に擬せられていますし、2014年の第二次安倍内閣では・・・オーム真理教や旧統一協会を監視する任務を持つはずの・・・・国家公安委員長に就任しています。
旧統一協会と自民党議員のお付き合いが、いわばおおっぴらになったのもこの第二次安倍内閣での事だと言われています。
山谷氏が民社党(落選)→民主党(当選)→保守新党(落選)と政界を泳ぎ、2004年に自民党から出て当選して小泉内閣をはじめとした歴代自民党内閣の中枢に食い込み、やがて安倍晋三氏に収斂していく政界歴と、旧統一協会との関係のあるなしがどう符合するのかしないのか、やはり注目しないではいられないですね。
あんな言い方をしなければ、こうして痛くもないかもしれない腹を探られることもないのにね。
- 2022/08/06(土) 00:00:04|
- 陶器
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