炎暑の夏。京都に来る人は少ない。 ただし祇園祭の山鉾巡行の時と、五山の送り火の時を除けば。
この哲学の道も桜のシーズンと紅葉の時は人でごった返すけれども、暑い夏と寒い冬には人影はまばらだ。

だから「撮る人を探して」歩く私は、そういう哲学の道には行かないかというと、然にあらず。
敢えてこの時期に来る人とはじっくりとお話ができるからだ。
それに人出があるからとそれに混じるような人にはあまり興味はない。

この方には以前にも撮らせていただいている。
この方は覚えておいでではなかったが。

鉛筆で風景を描いているのだが、実に素晴らしく光を描いておられる。
光を画いているということは、影を見極めているということだ。
夏のこの辺りを描いた絵があり、それが素晴らしい作品でしたので思わず足を止めました。

鉛筆の芯を長く長く削り出して・・・・。
鉛筆は2Bだそうです。
芯は少し丸くなると削り、紙にこすりつけて先端の形状を整えてます。
そして丹念に丁寧に観察して画いていきますが、ただ精細に画くのではなくてバランスのいいリズムのある省略が夏の光を溢れさせていました。

私の足を止めさせた絵は二週間かけて画いたものだそうです。

私は普段上手な絵をあまり評価しないのですが、とても気持ちの良い光と空気が描かれたこの人の絵は、いいなあと思いました。
鉛筆一本の力がすごいです。

明日は参院選挙投票日です。
既に期日前投票をされた方もおられるでしょうが、多数の方は明日投票でしょう。
明日の選挙は今後の日本にとって大きな意味を持つと思います。
故 安倍晋三氏が敷いた大軍拡への道を行くのか、核保有国の側に立つ日本になるのか。
これまた故 安倍晋三氏が敷いた平和憲法を換骨奪胎して日本を世界のどこでも戦争ができる国に、他国を軍事的に脅威・脅迫する国になる道を行くのか。
国民の間に経済格差を拡張し圧倒的多数の人々を貧困ラインへと押し下げる政策を推し進めるのか。これによって少数の持つ者と圧倒的多数の持たざる者との間の分断をますます拡大・深刻化させる道を行くのか。
すなわちアベノミクスをこれからも進めるのかが問われています。
私は故安倍晋三氏が残した遺産に対して「否」の意思表示のために明日投票に行きます。
- 2022/07/09(土) 00:00:05|
- 絵画
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