先日、作品を紹介した「とんとこ」展の木村龍氏です。
関西初の個展ということでファンが大喜びする多数の作品の展示でした。


氏の事をネットで調べても、彼自身のポスト オンしたものは見つかりません。
お弟子さんやファンの方がアップしたものばかりです。
そうした記事の中で彼が私と同じ年に生まれていることを知り、同じ時間を生きてきた人がどんな相貌を形成しているのか興味が湧いて、再度、訪ねることにしました。

それに氏と直接交流のあるお弟子さんたちが氏のことを話す時の誇らしげでうれしげな表情を見ると、ますます氏に対する興味が湧くのでした。

これまで関西で展示をする機会があっても、せいぜい数点しか出していないことが普通だったそうです。
それがごく初期に油絵を含めて仏壇をフレームにした人形作品を初め、たくさんの作品が展示されています。
私が気に入った絵です。 これを画く人と、その後に人形を作る人のつながりも気になりました。
絵の表題は「跳べた」です。
少年の跳び箱を飛べた瞬間の喜びや達成感が非現実的な表現を媒介に一層深く表されているいるように思いました。

小学生時代から絵を描くのは好きだったが、その頃からいつも自分が非現実の世界にいるような気持がしていたと、氏は言います。

人形たちの唇はどれも艶めかしいです。

人形本体ばかりではなくて、光背のように見える者や小道具も皆氏自身が作られているという事です。
非現実的な世界を作りながら人形たちがもつリアルさがその世界を支えています。
人体の形象が実に素晴らしいと思いました。
会場に来ていた若い方で、人形を作ったり仮面を制作しているという人が、ため息交じりに感心していました。

- 2022/06/04(土) 00:00:01|
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