何事によらず自分一人で成り立つことはない訳で・・・・。
話をあまり広げないでおいて、とにかく人を撮るためには「撮られましょう。」という人がいないといけない。
それもただ「撮られましょう」というだけでなくて、その前に「撮りたいという気持ちを掻き立てるような人」でないといけない。そういう人が、「撮られてもいいですよ。」と言ってくれないといけない。しかも、この私に対してである。

その人も人生の中で、何時でも「撮られてもいいですよ。」「撮ってください。」という状態にあるとは限らないし、気持ちがそうであっても、様々な他の条件が許さないことは、今まで何度も経験してきたこと。
だから、一枚の写真が誕生することは、まさに僥倖だと言える。
その人がこういう服を着てこういう靴を履いてこういう髪を好んでいるということは、これもまた、僥倖だと思う。
その人がこういう服を選んでこういうバックを持ってくるということはこの人自身の表現なのだと思って、初めての撮影でもあるし、全くなんの注文もしないで来てもらった。

この人のインスタグラムを見ているのだから、ある種おおよその検討は付いていたけれどそれを越えて来てくれた。
撮影場所を言っておいたから、それを織り込んでの選択なんだと思うし、この趣味は期待以上だった。
そういう人を見つけたんだと思うと、何やらとてもうれしい。

モデル事務所の所属モデルから物色して撮るわけではないし、誰それを撮ってくれと依頼があるような立場でもないので、いつか誰かに出会えることを期待して待つしかない。いやもっと積極的に探す方法や意思は必要なんだろうが。

まあ、しかし、・・・他の人もそうだったが・・・・こうしてこの人に出会えて力を貸してもらえることになった幸運を喜びながら撮る。
白黒で撮っているが、「こんな風に撮ってほしいという希望はあるかなぁ?」とふと訪ねた時に、また別の写真で紹介するけれども、あるインスタグラマーの写真を見せてくれて、それが白黒写真だった。「こんな風に撮ってほしい。」と。
「おー 白黒写真か!!」
実は私は、白黒で撮りたいがために、敢えてフジのX20をバックに詰めて来ていたのだった。
アクロスもいいけれどこのコンパクトデジカメであるX20の白黒が好きな私は、秘かに、取り出す機会をうかがっていたのでした。
それで、この人の方から白黒の写真をと・・・。

それでもう長らく使っていなかったカメラで、しばし撮ることになったのです。少々興奮気味でした。「白黒で撮ってほしい人」って、いいじゃないですか。
- 2022/04/21(木) 00:00:05|
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