市の聖と尊敬された空也さんが広めたのが「踊念仏」
鉦や太鼓を打ち鳴らしながら「南無阿弥陀仏」を唱えて踊って歩いた。まるでカーニバルの様だったのではないでしょうか。
激しい音、リズムや舞踏のように体を激しく揺り動かすのは人を熱狂のうちに陶酔させ、一時的にこの世の憂ささえ忘れることができます。

その空也さんの踊念仏が京都の町のあちこちに広がり、受け継がれています。
今では夏のお盆の前後に各所で行われるそうです。京都の観光協会によれば「◇中堂寺六斎念仏(8月9日壬生寺)◇千本六斎念仏(8月14日千本ゑんま堂)◇西方寺六斎念仏(8月16日西方寺)◇小山郷六斎念仏(8月18日上御霊神社・8月22日千菜山光福寺)◇桂六斎念仏(休止中)◇嵯峨野六斎念仏(8月23日阿弥陀寺)◇梅津六斎念仏(8月25日梅宮大社)◇吉祥院六斎念仏(8月25日吉祥院天満宮)◇久世六斎念仏(8月31日蔵王堂光福寺)」があるそうです。

この方は北区の「小山郷」に伝わる六斎念仏に加わっているんだそうです。
今日はお仲間と一緒に練習があるらしく、集まりのあるお寺に行く前の自主トレです。

私が半世紀もこの京都に住んでいながら、ついによそ者のままなのはこうしたものに加わらないからでしょうね。
近所の由緒ある神社の氏子にさえなっていません。
と、そんなことはどうでも良くて・・・・。

祇園祭でも山車の上でこれに似た鉦が叩かれます。が、二廻りくらい大きくて重いのです。ですから山車の梁から吊り下げて、釣った布を握って固定して叩きます。
コンチキチン、シャカシャカチンなどときこえます。
この六斎念仏の「音楽」は、元来譜面もなく聴きづたえて、耳で聞いて覚えてきたのだそうで、今は曲りなりに譜面はあるもののやはり、繰り返し聞いて繰り返し練習して覚えるんだそうです。
その「コンチキチン」をつぶやきながらの演奏です。

私が興味を持って近付くと「あなたもやりませんか。やってくれるのが一番うれしい。」と何度も言われました。
「いや、私はこちらの方で・・。」とカメラを構えてシャッターを切るジェスチャーです。

笛も吹かれます。
鉦と同じように頭の中で「コンチキチン」と同じような節を唱えながら吹くのだそうです。
- 2022/03/18(金) 00:00:05|
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