厳寒、猛暑の時に野外で地べたに腰を下ろして仕事をするのは辛いものだと思う。
16:00までがこの人の仕事時間。
「こんな寒い時にまで外で仕事をするのはバカだというもんもあるやろうけど・・・・けどそれが俺の気持ちだから仕方がないのお。」

「仕方がない」のは「俺がここにいることを期待してくる人がいるからね。そんな時俺がおらんかったらどうなる?! がっかりするやろ。」 だから「いてやらにゃならんと思ってる、それが俺の思いじゃからね。だから仕方ないんよ。」

2,3センチの厚みの物を4枚程重ねて尻の下に敷いてはいるが、地面の冷たさはじんじんと腰まで伝わって来ているだろう。
「さすがに昨日の大雪じゃあこれんかったけどね。」
今日の寒さに、私は「五分五分かなあ。」と思って通りかかったのです。 居るが5、居ないが5。 居ました。
「おーっ 来たかや! じっと家におると奥さんにあんたじゃまやけ外に行けって追い出されるんやろ。」とニコニコしながら悪態をつく。

今日は頼みがあって・・・・。
何や頼みって?金か?金はダメだぞ。
いやこのカメラが言うこと聞かないから、試し撮りさせてもらいに来た。
そうか、そんならお安いことじゃ。このまずい顔を撮れるのももうあと少しじゃからな。今のうちに撮っておけよ。
私はこの「今のうちに撮っておけよ」と最近くりかえされる言葉にいろいろな意味を勝手に読み取って、・・・何か重い病気を抱えているのじゃないかとかいうことではなくて・・・・胸が詰まる時がある。

写真を撮らせろといって、いやだとも、金を出せとも、商品を買えとも言わない。
撮りたいなら好きにしたらいいという。人間好きなことをするのが一番いいからと。 こんなワシの顔の方がいいということもあるだろう、とも。
何故試し撮りをしないといけないのかも少しも訊こうとしない。お前が、それが必要というのならしたらいいじゃないか、という事らしい。
他の人とも話している話題なんだろうとは思うけれど、ここ2,3年、通り過ぎる他の人に聞かれると「ちょっとまずいんじゃない?」という話をする。 私はいい話だと思って相槌うって、大笑いしながら聞いているのだけれど。
それを結構大きな声で話す。
別に私を困らそうとしているという訳じゃなくて、こいつとはこういう話がしたいという感じだから、私も楽しく相手をする。
「今」について鋭い。

試し撮りはご覧の通りで、不安定極まりないし、絵が汚い。光の角度が変わると別のカメラじゃないかというように変貌する。
デフォルトの設定では、・・・少なくとも私にとっては・・・ダメ!でしかない。
α900が如何に良いカメラだったか。
たまたまここに来る前にニコンのカメラを持っている若い人と出会って「ニコンの画面が黄色味を帯びる件」についてきいたら、同じだという。それに不安定だと。フォワイトバランスをいろいろ操作しても色再現が忠実じゃないとその場でやって見せてくれた、ほとんど絶望的だった。
このカメラについて高く評価してレビューをしている人がたくさんいることが異様に感じられた。
キヤノンが記憶色、ニコンは記録色などという言葉も散見されるが、私にしてみれば冗談じゃないという感じがする。
キヤノンは色を作っているがニコンは実際の色に忠実だという人もいる。????を何十個も並べたい。

ネット上でもいろいろ調整を試みている人の苦心が出ている。 そういう記事がたくさんあることをニコンはどう受けとめているのだろうか。
私もできるだけのことをしてみたいとは思っているが・・・・RAWで撮って調整するのが当たり前なんだから、そんなことを言っている時点で素人だ、初心者だなどということを言う人もいるけれど、問題はそういう事じゃない。・・・・春の終わりころまで試みてそれでだめならこの高い買い物をしたことを悔やみつつ、初めてカメラを売り払おうと思っている。
あのダメな5Dでさえ売り払おうと思わなかったのに。
- 2022/01/21(金) 00:00:03|
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