円の対ドル為替相場が急落していますね。 1ドル≒116円になっています。 まさに急落です。
このまま円安が進むと輸入価格が物価を押し上げて、私たちの生活は、もうしばらくすると劇的に堰を切ったように低下する恐れがあります。
日銀は相変わらず・・・敢えてこの言葉を使いますが・・・馬鹿の一つ覚えのようにデフレ脱却のために、年率2%の物価高を目指すなどと言っています。 アベノミクスとやらの掛け声の一つでしたが、8年前から全く実現していないこの政策の責任はだれがとるのでしょう。 無論それは黒田氏を強行的に日銀総裁に据えた安倍晋三でなければなりませんが。

石油(灯油・ガソリンなど)は高値安定になっていますが一段と高騰する恐れがありますね。
以前の理屈では円安になれば輸出企業は輸出がさかんになって儲かると言われましたが、果たしてその理屈は通用するかどうか。いったい今日本が輸出するようなものはあるでしょうかね。 有力輸出企業はリスクを減らすためにも海外に生産拠点を増やしてきましたから、前ほど円安の効果はないと思います。

日本経済のネックは国民の国内消費需要の後退的停滞にあります。
国内の消費需要が痩せてきている=国民の収入が実質的に減っている。富が偏在して勤労庶民の消費が抑えられたままだというのが景気が活発にならない最大の原因です。
消費税10%+企業合理化で非正規労働者が被雇用労働者の半分を占めている+年金給付が減らされ掛け金は増え、公共料金があれもこれもあがっている・・・・=庶民の貧困化 これが景気低迷の真の原因です。
世界経済の牽引車の一つである中国の景気に水を差すためにアメリカは様々な妨害的な手を打っていて、中国経済が頼みの綱である日本はそれに一言も言えないばかりか、手を貸している。
これで景気が良くなるわけがない。

こんなことはイデオロギーでもなんでもない、右でも左でもなく皆が認めざるを得ない事なのに、政権与党は別の方向にかじを取る。
「今だけ、金だけ、自分だけ」 経済運営も政治政策も軍事・外交政策も政策の基本が、これになってしまったからだと思います。

新しい「資本主義」を目指すというけれどこれは「持てるものが富む」という資本主義の原理を絶対に手放さないという宣言でしかないということを知るべきでしょうね。
これでは1ドル=160円状況にはとても対応できない。国内の貧困に立ち向かう意思も意欲もないことを告白しているのだから。
- 2022/01/08(土) 00:00:10|
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