ここは隈本文次郎商店の2階です。そこをギャラリーとして殿村さんの絵が展にされ、対面販売もしています。17日からの長丁場ということもあってここで描きながらの展示です。このお店のオーナーさんが色々な方との出会いを計らってくれているのだそうで、こうして絵を描きながら在廊して訪れる様々な方と対面されているのです。
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撮影を始めますと上から見たり下からのぞき込んだりと、おそらくは目障りだなあうるさいなあと感じられると思います。できるだけ静かに動いているつもりではあってもシャッター音も耳障りでしょうし、写す方も「今だ!」という気を発してしまいますから、その気配が障りになるかもしれません。

しかし、そういうことは意識の外といった集中ぶりです。
デパートなどで実演販売してきているから慣れてるんですよと、「気にしないで・・」という気遣いをされる。

作品は「写りこんでもいいですよ。」とおっしゃっているので積極的にご紹介してもよいのですが、これがまた・・・・。
手書きの作品ですから写真に撮ったからと言って「同じ(ようなものさえ)ものは作れない」という自負からくる言葉です。実は私はかねがね同様のことを考えていました。ブログの画像などはコピーすればある意味で全く同じものが複製できますが、ギャラリーの絵を写真にとったからと言ってそれでどうなるものでもないのになあと思うのです。美術館なども含めて・・私の感覚からすると・・・むやみに「撮影禁止」マークがあるのです。
たとえば油彩画を携帯のカメラか何かで写真に撮って複製してそれが何なのだろうかと思います。そこでの写真撮影はご遠慮くださいというのは何を意味しているんだろうと思います。いえ、私は写す方だからといって自分に都合のいいことを言おうとするつもりはないのです。「写真を見て自分の作品と見まごう模写をされる」ことに不安を覚えるということはどんなことを意味するんでしょうか。

これまでも作者によって「ご自由にどうぞ。」とむしろ勧めてくださる方もおられました。
いやだという人に「いやだというの作者としてどうなんだ!」と詰問するつもりは毛頭ありません。なにしろその方の作品なのですから。でも「ご覧ください。」と差し出しているものをここでしか見せませんとおっしゃる意味が、私には、よくわからないのです。

ご自分の閉ざされた工房ではないのに殿村さんの集中と気迫が次第に周りの空気を静謐にしていきます。

上の写真の机上手前に並んでいるモノはご近所におられるお二人の舞妓はんのご注文の品だそうです。
- 2012/03/26(月) 00:02:49|
- 絵画
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