京都市芸大漆工専攻4回生の二人展です。お二人とも平館賞受賞者です。
展示は「なかみ」が主題。
この赤い漆で塗った不思議なものを制作したのが下迫君。壁に写る影も含めて妙な空間ができている。
深みがあって意味深長でというものより軽妙なものを作りたいのだとか。

私の不躾で初歩的な質問にも丁寧に答えてくれる。
発泡スチロールで作った物に麻を張って漆で固める。歴史の勉強のときに「乾漆像」などという言葉が出てきたけれど、まさにその手法で作っている。漆で生計できたら中の発泡スチロールは有機溶剤で溶かし出す。だから中空になっている。・・「なかみ」はどうなっているんだろう。
話しているうちにこの空間に人を立てるたらどうなるだろうというイメージが浮かんできた。下迫君にも一緒に遊んでもらった。
(⇔:クリックしてご覧ください。)

なんだかミョウガを横にしたような木製の造形が壁にかかっていますが。これは山西さんの作品。
下迫君の作品と山西さんの作品と壁に写った影が面白く組み合わさっている。
(⇔)

私としてはこれが一番お気に入り。クリックした場合としない場合とではどちらの写真がいいでしょうかね。
(⇔)

市立芸大の学生はおおむねまじめで熱心だ。先日の進級制作展でもなかなかの力作を見せてもらった。総じて平均的に技量が高い。そこから先へと進んでいくエネルギーをもっと燃やしてもらえば期待できるように思った。
「作品にする」という意識は結構高いと思う。

山西さんです。
(⇔)

お二人の受賞作品は市立大漆工科のHPを見てください。
- 2012/03/02(金) 00:27:12|
- 工芸
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0