入り口のドアのガラス越しに大型犬が見えた。どうやらバーニーズの様だ。
人懐こい犬だそうだが、大型だから入り口でたじろいで入室をあきらめる方もいる。
しかし、犬好きの方は、穏やかで賢いこうした犬にはぜひとも近づいて触りたくなるようです。
この方は犬の飼い主。木工家具を製作されている「つみ木」さん。
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ご夫婦で、この同時代ギャラリーの一室で家具と木製小物の展示販売をされている。
あらかじめ白状しておくと、私の今回の写真はこのご夫婦のHPにある「ツー・ショット」の素敵な写真、DMのある自宅での様子を写した写真には到底及ばない。それらの写真はご夫婦の中の良さを写しだして実に素敵に仕上がっているし、何より幸せそうな奥さんが秀逸だ。
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そのHPには「 シンプルなものを複雑に組み合わせて、シンプルなものをつくるのが好きなのだ。」などという魅力的な言葉がたくさんある。

ご夫婦ともに木工をされる。 夫君が家具を製作し、妻君が画面に見られるような器や犬用の小物を作られる。
その際に家具を製作した「端材」を活用して作ることにこだわっておられる。もう少し大きな器を作るために新たに木を切ることはされない。あくまで木材を生かしきることを念頭に置かれて「端材」を活かす。自ら課した制約をの中で仕事をする。
制約がないとどこまでも広がってしまいますしね。

木材は長年の内には反りも出てくるし緩みもする。それを補修しながら「一生モノ」としてお付き合いしてほしいという念願をもっておられる。そのために釘やボルトなど金具を使わないで「組む」ことに拘る。
そして従来の職人技としては施したことを見えなくするのだが、敢えて「蟻桟」の溝を見せておく。そしてこれは?というお客さんの質問から「組み」の効果や意味を話し、木材を生かす考えを伝える。 「埋めることもできるのですが。」

以前は大阪に工房を持ておられたのですが今は京都の丹波に移り、先ほどのバーニーズ(お名前はフルール)を迎えて三人暮らし。
「丹波の雪はもっと深いのですよ。田舎の民家を改装して住んでいるのですが、年に一度くらいは街中にやってきて世の中の動向を感じたいと思っています。」
昨年もこのギャラリーで同じころに展示販売をされたそうだ。
- 2012/02/12(日) 00:03:55|
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