締める。これが大事なんですね。
すでにできている部分を触らせてもらいました。 きちんと形が保たれて、崩れない感がありつつ、固すぎて紐としての身に沿う感が失われるというようなことがないのです。
ここが職人たるゆえんの肝でしょうかね。無論、糸の編みこまれていく糸に粗密はありませんし、図柄の繰り返しは正確です。

「プロの人に撮ってもらうなんて何だか・・・・。」と言っていただいたのですが、一眼レフカメラに単焦点の少し口径の大きなレンズを付けている威力はなかなかのものです。
世の詐欺師が服装や腕時計や・・・・・緑のスカーフや日替わりマスクなどの小物にまで気を使う理由が分かります。
糸を巻き付けている錘の重さは尺貫法でできています。

この方は生地に直接絵を描かれる方です。
何とほぼ同郷の同い年でした。
高校時代は全く違うジャンルへの就職を志していたし、やむを得ない事情で方向を変えて親方のもとに入った時には『絵が下手だなあ。』と言われたそうです。

今の時代は「その人の希望する職種・職場・適性のある職種・職場」でなければ、やっても仕方ないしやりたくないに、なってしまいますが、そうではなかった時代が長く長く続いてきたんですね。
「多分植物園に通った・・・・そしてそこで花たちを写生した・・・時間は一番多い方だったと思うよ。」

京都には日本史を学ぶ人、既にその大家たちがたくさんいましたから、こうした分野の職人さんもまた着物の問屋さんたちもおのずと高いレベルの批評の晒されているのです。
ですから職人さんたちは美術館にも通うのですね。
型どおり書いているのが職人だなんていう思い込みのある人がいますが、何の何のそんな甘いものではないわけで・・。
ただ職人さんたちは「私たちは注文を受けて描く立場なんで・・・。」とおっしゃいますが。

これは私のために記念の絵ハガキを描いてくれている場面です。
干支を聞いて誕生月を聞いて「じゃあ寅で桜だね。」と。

お隣は下絵書きの職人さんです。

帯の下絵を描かれています。
- 2020/07/12(日) 12:37:26|
- 工芸
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