京都国立博物館で「中国近代絵画と日本」と銘打って展覧会がされている。
その展覧会を見ての帰り道。
・・・ちなみにその会場で50代後半だろうと思われる痩身長躯で黒のコートを着た白髪混じりの紳士と、その方よりは大分お若い和服姿の女性の二人連れがおられた。お二人の関係はよくわからないが、昭和前期を思わせる上品なおしゃれ感、当時で言う都会的な雰囲気があってなかなかお二人とも素敵だった。
ことにその女性の白い足袋と、今時あまり見られないタイプの顔立ちが印象的だった。
なんてことはさておいて・・。
豊国神社の前の道を北上するとそこにこんな町屋を改装したお店がありました。
沖縄の再生吹きガラスを置いています。「沖縄焼き物 やちむん」とも書かれています。「中国近代絵画と日本」のポスターも張られています。

中に入っていろいろと見てまわてっているとこの方と楽しいお話ができました。

この方自身、学生時代には焼き物をされていたとのことで「土ものが好きなんです。」ということで様々な作家さんのものが置かれています。産地もいろいろ。出沖縄もあれば韓国の既に閉じられてしまった窯のものもあります。ここの「ぐい飲み」が一つ気に入ったのですが。

奥の部屋では何やら「教室」が開かれています。既に70回を数え、きょうは「和菓子作り」のようです。
「あまたの会」として印度ヨガの会や絵更紗で扇子を作る会なども開かれているようです。

地域の文化のセンター的な役割が果たせたららいいなあという思いでされているそうで、「次回は『塩麹』について。麹つながりで日本酒の杜氏さんにも来てもらって話してもらおうか。」などと話が膨らんでいます。
棕櫚の箒もあるでしょ。わっぱもあるでしょ。織物も絵画もあります。この方の趣味の広さですね。
買い付けはこの方がされているんだそうです。

なんと、「もったいない」精神で、あげます、もらいますを「つないで」もいます。

若い作家さんには自分の専門分野だけでなくいろいろなジャンルの作品をもっともっと見てほしいとおっしゃっていましたがまったく同感です。
なぜか自信を持ちすぎていたり、「いろいろ見ると(影響されて)『自分らしさ』がなくなってしまう。」なんて言う若い作家がいます。
そんな普遍性のない自分らしさにこだわっていて作家としての存在価値があるんでしょぅかね。第一に、ほかの人の作品を見てたちまち影響されて消し飛んでしまうような個性や自分らしさなんかにしがみついてどうするんでしょう。他と見比べ、学びもしないで「自分らしい」とか「個性」なんてどうして言えるんでしょうね。などとついついうなづいてしまいます。

この方が笑いかけている相手の人は、先ほどまで和菓子作りの教室に参加していた若い男性の庭師さんです。邸宅や寺院にある庭だけではなく庶民の生活を豊かにできる庭を目指しているようです。
この庭師さんもなかなか魅力的です。
例の噂の?「銀月アパートメント」に住んでいるんだそうです。
・・・「「銀月アパートメント」についてはお二人と話しているときにとっさに思い出せませんでしたが、以前写真を撮ったことのあるなかなかモダン風流(こんな言葉があればですが。)な古びた建物です。そうかあそこに入りたいと思える若者なんだなあ。・・・
「今度、あなたを撮らせて下さいね。」
テーマ:女性ポートレート - ジャンル:写真
- 2012/02/08(水) 00:02:49|
- 陶器
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6枚目の写真の真ん中に写っているランプ(?)、なんて素敵なんでしょう。まるで水底からみた光のよう。いいなあ、売り物かなあ。
他にも、煮物を盛りつけたらおいしく見えそうな器や、お酒をおいしくいただけそうなグラスやぐい呑みもいっぱいあって、いいなあ、見に行こうかなあ。
あ、人が主題のブログで失礼しました。
とても控えめで落ち着きのある印象のオーナーさんですが、親しい方とお話されているときの表情のほうがとても活き活きされていて断然いいですね。
- 2012/02/08(水) 23:14:20 |
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- Shin-Lu #-
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「あ、人が主題のブログで失礼しました。」
いえいえ。「素敵な人たち」はそれぞれにその方の素敵さを製作物や、お店の展示に表現しておられます。 そうしたものを一つ一つご紹介することはできませんが、人を写すことに沿うような形でそういうものも当然のこととしてご紹介できたらいいなあと思っています。ですので、展示物などにも関心をもっていただけたら嬉しく思います。またこのブログをきっかけにお出かけになって、「素敵な人」にお会いいただけたら、それもまた私の願いですし、うれしく思います。
お出かけになる時にご一緒できればいいですね。
- 2012/02/10(金) 11:38:32 |
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- soujyu2 #-
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