いやはや、絵の世界でも写真の世界でも、また舞台などの世界でも、例の自粛の影響は深刻です。
私の知るあるミュージシャンは6月までのスケジュールが見事に消えてなくなったそうです。
またある写真家の個展で聞いたお話でも「深刻ですね。」と。

この方は二胡の奏者で、やはりいくつものライブが無くなってしまいました。
この時も本来は演奏会があるはずでしたが中止になってしまいました。
しかしいつも感心する義理堅さで遠方から会場の主にご挨拶に来られました。
そこにたまたま私がいたという訳で・・・。

これまでご縁で何度か演奏の様子などを撮らせていただいてきたのです。
人を思いやるこの方は、それをとても喜んでくれて、私のわがままを聞いてくれました。
せっかく窓の外には川が流れ桜が見事に咲いていますから・・・。

ここは毎年夜桜を楽しむために河床に照明装置が据えられています。
今年は、それを絶素に無人の姿は例年と比べると寂しいのですが。
ちょっと桜の木の下まで行って撮ってみました。

演奏してくれますかと言えば、多分してくれたのでしょうが、今の時期あまり目立つことははばかられますので遠慮しました。
こうした夜景の中では10代や20代の人よりも少し年を重ねたくらいの人の方が良い空気を醸しますね。
艶めかしさが出るというか怪しくなると言うか。 艶が出ますね。

少し先輩になる日本画家に女性を対象に描いたり撮ったりという話をした時にとても良いお話を伺いました。
その人は若いころに石本正氏からも教えを受けていたそうで、石本氏の女性画のあの存在感を生んだ背景にある考え方というか意識を表す言葉を聞かせてもらいました。
なるほど女性の持つ美や魅力に向き合う念慮は尋常なものではないのだなあと思いました。
ああ、それで私の写真は甘くて作品というほどのものにならないのだなあと痛感しました。
これから残された生命の時間はあまり多くはないとしても、一層気持ちの熱を高めて描きたい〔撮りたい〕ものだねえと話したことでした。

こうした人たちと交わりながら何か一つでも写真を撮ることについての核というものを掴んだ写真を撮りたいものと思いますね。

まあ、見果てぬ夢・・・・というところかなあ。
- 2020/04/06(月) 00:00:33|
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