目をつぶっているのか開いているのか。
それで随分写真の空気が変わるように思います。
その写真から見る人が受ける印象が違ってきます。写っているのが人物なのですから、その人物の意志や、情感が目の開閉によって異なって表れますね。
見る人の読み込みが違います。

学生たちが写真展をしているところでは、即席の「合評会」をすることがよくあります。
学生たちもよく見ず知らずの私に乗ってきてくれます。
そしてそこでトリミングの仕方の違いから生まれる印象の違いとか足先まで入れるかどうかによる仁仏像の違いなどいろいろなことを意見交換しながら写真を楽しみます。

私の写真倶楽部ではそういうことをしません。
そもそもそういう心の準備の無い方がほとんどのようですので、あまり・・・・既に年を重ねておられますので・・・・刺激しません。
褒められることを喜んでも批評されることは端から考えておられない人が多いのはどの世界でも似たようなものかもしれません。

学生たちの多くもそういう経験を積んでいませんから、初め戸惑いをしますこともありますが、間もなくとても楽しそうに知的な好奇心や成長の欲求を示す目の輝きを増して、自分い意見を言い始めます。
相互に批評することの楽しさを知る、それは現代日本人の大きな弱点を克服するうえで重要なことだと、私は思っていますので、学生たちの様子を見ながら誘い込みます。

学校教育に足りていない要素でもありますしね。
ゲーム化したディベートでは相互批評でお互いの認識を深化させる協働の喜びや信頼・連帯感を醸成することは難しいと思います。そこが分かっていない先生方が多い。
音楽でアンサンブルをする場合にはごく自然にそういう協働を楽しむ精神がはぐくまれれているのではないかと感じることがあります。

今日の京都盆地は晴れたり曇ったり時雨れたり、猫の目の様に変わりました。雨は降っても長続きはしないだろうという予想のもとに自転車をこぎ出しました。人出はだいぶん少ないように感じられます。
対策に具体的な内容がないと指摘され続けてきた安倍内閣ですが。思い切った決断をしましたね。小中高校は一斉に来週明けから休校だそうです。幼稚園、保育園はどうするのでしょうか。学童保育園は? 揚げ足をとる気はないのです。ただ、感染の影響のより大きな乳幼児について触れていないのはどういうことかな、と。
子供を持つ家庭では今頃大混乱ではないかと想像します。「誰が職場を休むの?」「俺は休めないし。」「私だって仕事があるのよ。」などなど。実家から離れて生活している核家族やひとり親家庭では問題は深刻だと思います。
学校現場の混乱もまた思うにあまりあります。
季節型インフルエンザの時との対応に天と地ほどの開きがあります。
コロナウイルスについては不安感が煽れるだけ煽られていますので、我が国のように同調圧力の強い国ではこの処置に表向き反対できる人はまずないと思います。自治体等も一斉に右向け右になっています。テレビ報道での街頭インタビューでも「仕方がない。」「当然だ。」ばかりです。「反対はできないとしても困ります。」「どうしよう。」という率直な声を掬い取る報道はごくわずかです。
それにしても多くの働くお父さんお母さんは子供が学校を休むことで休暇をとらねばなりませんが、それでどれくらいの経済的損失になるか政府は試算し、その後の回復をどう展望しているのでしょうか。イベント休止の動きは職場の歓送会や町内会の動きまで掣肘しています。我が国では経済活動は大きく損なわれるわけです。中小企業・飲食店などの自営業などでは打撃は甚大でしょう。非正規で働いている人は整理の対象にされかねませんし、日給で働いている人は現実に収入が大きく落ち込みます。それを補償する政策が今のところ見られません。(香港では大規模なデモやストの影響もあって経済活動が停滞したことに加えて今度のコロナウイルスで中国本土からの観光が激減しましたから、その対策として18歳以上の成人に対し一人14万の給付をするのだそうです。香港政府の財政赤字は、今後5年は続くと試算されているそうです。計算の上覚悟を決めてやっているわけです。我が政府はどうでしょうか。)
感染者を発見するためにPCR検査が必要です。しかし、我が国の現在の状況では一日当たり1000人弱の検査がされているにすぎません。お隣の韓国では5000件です。(2月25日の一日では7548件です。) 日本では依然として民間会社・大学の検査能力を発揮させていません。仮にそれを動員しても一日当たり3830件の検査能力だという報告もあるようです。韓国の人口は約5000万人。それに対して我が国は約1億1800万人。人口比で考えれば二倍強の我が国が現状の毎日の検査実績では五分の一です。つまり日本政府のやっていることは盛って考えても韓国の十分の一にしか過ぎないという事です。感染が懸念される人の検査体制、システム確立度を加えれば、あまりにお粗末です。
これから必要な政府、自治体支出は大きく膨らむでしょう。
今国会では来年度予算が審議されていますが、コロナウイルス対策のための予算計上はゼロだそうです。今年度予備費はすぐに対策費に充てるべきです。200億に遠く及ばない現状では手当てしていくには到底無理なのですから。中国からの観光客だけではなくて世界中の人々の足が止まりかけています。その需要が大きく落ち込んでいるだけではなくて各国の経済活動が停滞します。しかもわが国には、昨年の、これから景気が落ちこむぞというタイミングで引きあげられた消費税による不況がベースにあります。
学校を休ませることにはお金はかかりません。一片の指示でできます。(法的根拠の如何、権限問題はありますが、)
ですが、問題はそのことの余波に対して政府・自治体が財政的にどう手当てするかという事です。
私は大企業の内部留保資金を政府が借り上げてでも大きな財政処置をして事に当たるべきだと思います。消費税は少なくとも5%に緊急避難的にでも引き下げるべきだと思います。
安倍政権に果たして政権担当能力があるでしょうか。大いに危惧されるところです。
- 2020/02/28(金) 00:00:26|
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こんばんは。
PCRテスト数が増えない原因は、これまで推測されてきた通り、論文のためのデータ収集を独占する事にあったようです。
「羽鳥慎一モーニングショー」に出演中、白鴎大学の岡田晴恵教授が、関係者から電話が入った時にこの疑問をぶつけたそうです。
政府が決めた保険適用のPCR検査でも、医者から直接検査依頼はできず、感染研が中に入るとのことでした。
不必要なステップが入っているわけですが、それもこれもデータを独占したい感染研の意向が強いためのようです。
岡田先生は、OBからの強い意見があるとも話されてました。
早期のテストは、感染拡大、早期治療で人命を危険にさらさないために必要です。
日本の中枢にいる第二次世界大戦関係者の子孫の中には、物資の供給も行き当たりばったりの戦争を仕掛け、無為に貴重な若者を死なせた冷酷で浅薄な思考のDNAが濃く生きているようです、残念ながら。
それが次世代を担う若者が家庭を持てないような環境を作り出しても平気な政策、企業方針にも出ていますね。
- 2020/02/29(土) 17:57:21 |
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- yokoblueplanet #-
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私もこの番組のこの報道を見ていました。伝える岡田教授の目は悔しさや歯がゆさ憤りで潤んでいるようでした。
医療関係には戦前の「皇軍」にあった関東軍防疫給水部本部(満洲第731部隊)のDNAもまた受け継がれているのではないかと危惧します。
福島の東京電力原発事故の調査資料も福島県立医大の研究者が抱え込んでいるのではないかという疑いがかけられているようですね。そのために他の研究機関の調査を妨げているのだと。
医学者(医療行政、医療・医薬産業)性善説をとれないのは『白い巨塔』(山崎豊子著)にも描かれる通りですね。
- 2020/02/29(土) 20:46:39 |
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- soujyu2 #-
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