今日は女子駅伝の日です。(私は長距離走の観戦が好きでよくTVで観戦しますが、この女子駅伝で女性の解説者が、中学生走者がタスキを受け取ったり、次に渡したりする時に「お姉さん選手が云々」といういい方をするのに違和感を感じています。男子の駅伝で「お兄さん選手の頑張りを引き継いで・・」とかいうでしょうか? 男女平等とか言いますが、・・違いはあっていいのだし、それを認め合うことが大切な面も少なくありませんが、女性自らが作りだしている「女性像」が男女平等の成熟の足を引っ張っているように思います。)
というようなことはまた別にして・・。
一年最初の知恩寺の手作り市です。顔見知りも少し増えたので一回りしてご挨拶をします。でも最近は競争率が2倍を超えていますから、おなじみさんでも抽選に外れて会えない方もちらほら。
今日お会いできたのはこの方たちです。
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手提げかばんやハガキ入れの箱に犬や猫の絵が描かれています。そのこと自体は別に珍しくもありません。少し気になったのは背後の暖簾です。暖簾にも犬や猫が描かれています。
もう少しよく見てみると、「ペットの絵を描きます」という趣旨の紙が下がっています。
どうやらお客さんの注文でペットの似顔絵を描いてくれるらしい。

お話を伺うとこの男性は呉服店を営んでいるらしく「職人さんに仕事がない。自分たちとしても着物が売れないからと座して待っているわけにはいかない。そこでこういう仕事を考えたのです。」
とのことです。昨年来様々な分野の「作り手」と話す中で、工芸的な作品を、ことに伝統工芸の分野は職人さんの仕事の評価や生活の成り立ちについて深刻な事態になっていると感じました。

西陣では安ければ売れるだろうと人件費の安いアジアの国々に仕事を出してしまったことや、中間マージンを重ねに重ねて「流通」が利益を得て職人を粗雑に扱ってきた問屋などの責任が浮かび上がってきています。
そうした中でこういう若い人がなんとか職人も問屋も生きていく道を探っています。
この方のところでは製作もしているとのことですが「若い人に仕事と」の意識をもっています。

手提げかばんを製作したり、ハガキ入れの箱を作ったり、写真のフレームを作ったりということは別の職人さんの仕事を生み出すことになります。
こういう「コーディネーター」がぜひとも必要です。
描く人、作る人を結びつけて新しい製品を生み出す人がいないと、なかなか「しょくにん」の生きる道は見えてきません。作る力が優れていても「消費者」のニーズをつかむ力があるとは限りませんし、「職人」の常識が手足を縛っている場合があります。
彼女も着物に書く仕事をしている中で「ペットの絵も描いてもらっています。」学校を出たばかりの若い人に「仕事を作りたいんです。」というのが彼の意気込みです。
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- 2012/01/18(水) 00:05:30|
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