先日ご家族4人のユニットで演奏をしていた方。そのお父さんです。
この方はヴァイオリンの制作をされている職人さんです。
京都の宇治に工房をお訪ねしました。

私はこれまで西陣の職人さんに「良かったら自宅の工房においでよ。」とお誘いを受けてもなかなか腰の重い状態でしたが、今度は思い切って訪問することにしました。
こういうところにも何がしかの変化が私にあるのかなと、最近感じています。
いいのか、悪いのかわかりませんが・・・。

もともとコントラバスの制作会社で仕事をされていたのを、数年前に独立されて今日に至っているのだそうで、「基本的な作り方は同じですから。」とのことでした。
なるほど両者は相似形ですもんね。

それにしてもいつも思うのですが、あの妙なる音を作り上げるためによくぞこのような特異な形状を生み出してきたものだなあと。
そして板を、箱状に貼り合わせた筐体がどうしてあのように強く張った弦のテンションに耐えられるかが不思議です。
しかも曲によっては「バリバリと弾く」という感じで弓が踊り弦が悲鳴を上げるのによく壊れないなあと。

「それに、あれでよく弦が緩まないのですねぇ?」
いろいろな質問をさせていただきました。 撮影に来たの?質問に来たの?という感じでした。

勿論、種明かし的に言えば、こうした質問をしながら、制作の苦労や勘所を話していただくと、そこに職人の表情が浮かび上がってくるという「手錬」があります。
が、しかし、とって付けたような質問ではかえって専門家の鼻を白ませてしまいますから、率直なお話をしないといけません。

工房を公開していただけるというのは文字通り有難いことで、こうして撮影の機会をいただけることに感謝です。
- 2019/10/01(火) 00:00:46|
- モノづくり
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