今日から、「第24回ファインド・アイズ京都 現代・文人光画展」が始まります。京都文化博物館5階にて10:00-18:00(最終日25日は17:00まで)
この日までに、写真に撮らせていただいた人・1500名達成!!になったらいいなと漠然と考えていたのですが、昨日までに1490名でした。
もっとも、冷静な予測としては10月に入らないと無理だろうな、11月の個展までには到達すれば、それはそれでいいかなくらいではあったのですが。
今日、アップさせていただく方は手描き友禅の職人さんです。

この方は以前にも撮れせて頂いたことがあるような気がしますので、カウントはしません。
この頃職人さんにはうっかり「初めまして・」とご挨拶すると「5~6年前に写真を撮ってもらいましたよ。」などと言われることがあって、「お久しぶりです。」の方が多くなってきているのです。
私の記憶がどうも曖昧なので困ります。

この方は、友禅にかかわる以前には日本画の勉強をされたのだそうです。
京都では京都市芸大がそうであるように日本画の伝統がかなり広く深く根付いています。
そして一方には西陣織や友禅があります。

画家を志す人もなかなか世に出ることは難しですから、その間、こうした糸へん業界で下絵を描いたり、手書き友禅の職人になったりすることは珍しくないのです。
扇子や団扇の絵などもありますしね。

この方もそういう経歴をお持ちです。
それで西陣織や友禅の絵柄は・・・いわゆる芸術的な絵とはそのまま同じではないのですが・・・・非常に高度なものになっていったという一面があります。

親方や兄弟子の仕事を実際に見るのが一番よろしいなあ。
弟子になったばかりの時は「あとは直しておいて(直すとは京都弁で片づけるという事です。)」と言われて、毎日毎日片付けや雑巾がけばかりさせられて、「なんでこんなことばかりせんならんのや。」とと辞めていくものも多かったけれ直す時に親方がどういう風に道具を並べているか、どういう道具を使っているか、水や絵の具うはどうかということをこの目で見られる。失敗したものも見ることができる。これだ一番の勉強やったな。」

言葉や文章で勉強するのには限界があって、やはりどうしても実際の制作の様子を毎日毎日見ることが大切だと言います。
温度、湿度、生地の条件、絵の具の具合、混ぜ方、筆の使い方、性質、塗り重ねるのかしないのかなどなど制作の条件の組み合わせや実に多岐にわたり、その一つ一つを体験的に「盗む」ことなくして技能の向上はないとのことでした。

今は長い職人生活ののちに『絵を描く』道に戻られたそうです。
ですから日本画の画家というわけです。ですが依然としてこの業界にはおられるのですから、今日はここにお座りです。
この場では大作は描けませんからハガキに絵を描いておられますが、その筆さばきは実に見事です。
そして最後に落款おおされるのですが、そこが画家ですね。
- 2019/08/21(水) 00:00:34|
- 工芸
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