と、言えば少々大げさですが・・。
仏像制作です。
台座の蓮弁を制作中です。 木の塊から全体を切り出し・削りだす場合もあれば、こうして一枚一枚を削りだして張り合わせていく場合があるそうです。

この人は4年生。2年間の課程もあれば3年間の課程もあるのですが最長ですね。
今年は卒業制作に臨まねばなりません。
毎年の卒業生の作品は、これを2年で?!、4年で?!と驚かされるものが多いですから、それだけに重圧があることでしょう。

既に貼ってある蓮弁は個々に微妙に形状が違いますから、そこに貼り合わせていくためには、さらにその微妙な起伏に対応させねばいけません。
何度も何度も調整します。
こういうものもコンピューターに計算式を与えておけばどの蓮弁も狂いなく製作できるのでしょう。やがて木の性質や個性を検知して反映するような機械もできるかもしれません。
職人の未来については多難な面がないではありません。

陶器だって廉価なものはほとんどが顔料噴出式印刷機による印刷です。
浴衣の生地だって同じです。
そういう技術の「進歩」という時代的な環境の中で職人技が人々に求められるようになるには伝統的な技術の修練に加えるものが求められるのでしょうね。

芸術や工芸というものが繰り返し反省を迫られるという事でもあります。
若い人はそのことを身に負う世代だと言うことですから、単純に若いっていいねとばかりは言えません。
若いって辛いねという面があるのです。だからこそその若さがいいのだと・・・・。

この撮影はα900に キヤノンのニューFD 85ミリ f1.2 Lを付けています。
昨日の絵付けをしていた女性やその前の男性もそうでした。 レンズはただちょっとした光の条件で鮮明度などが大きく変わるようで、その特徴を早く使い見たいものだと思います。
光学ファイーンダ―の心地よさを感じながらの撮影です。
このカメラは武骨なしかも大きな音で響くシャッターです。
この部屋の音響的な特異点ではないかという場所では、驚くほど大きな音がして自分でもびっくりでした。
- 2019/08/11(日) 00:00:29|
- 工芸
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