と、言えばいささか大袈裟ですが・・・。
今日紹介する人のような人生の選択をする人が世界にはとてもたくさんいるのかもしれません。
この人も新時代の象徴の一人ですよね。
出身は黒竜江省だそうです。

既にお国で少し陶芸について勉強したのちにこちらでも勉強を始めたのだそうです。
「素晴らしです。とても充実しています。」と小躍りせんばかりに話します。
「先生も良いでしょう?!」と私が言うや否や「そうなんです。素晴らしいんです!」と。

日本に来てこの学校で学べていることを全身で喜んでいるようでした。
ただ「お金がかかります。」とも。
それはそうでしょうね、実習費、材料費、用具費などが大変なんだろうと思います。

とても集中力のいる作業をしているので、話しかけるタイミングを計るのですが、とても気さくに答えてくれます。
『私もかつて遼寧省に行って働いたことがある。」などと話したから余計に親近感を持ってくれたのかもしれません。
私がとても印象深く聞いたのは・・・・。

将来は中国に却って仕事をするの?と尋ねた時に
「まだわかりませんが、その前に世界の陶器制作の現場に行ってみたいと思います。」
ドイツにもフランスにも・・・・と夢は遥かに広がっているようです。 そこがすごいと思いました。
日本で学んだのだから日本でとか、留学が終わったら母国に帰って・・・などという狭い限定はないのです。陶器づくりという視点で世界を見ているのです。

中国から日本に留学に来て大学を卒業し、今は働いている何人かの若い友人たちの発想もそうです。その多くが女性という点でもこの人たちは未来を象徴しているように私には感じられるのです。
筆も持ち方がちょっと・・・・筆を立てるために敢えて・・かな?
「日本の人たちの多くはこうして持つんですが、私はこのように持って描くく方が描きやすいのでこうしています。」と筆の持ち方を変えながら話してくれました。
そういえばこういう風に絵付けをするときは大概枕のようなものを膝の上において器を支えて書くのですが、「膝に直接乗せたほうが描きやすいので・・。」

この人の作品が卒業時には選ばれてイタリアに行くようなことがあればいいですね。
そういうとパッと表情を明るくして「はいっ!頑張ります。」と何度も。
- 2019/08/10(土) 00:00:36|
- 工芸
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0