外交の安倍というイメージを作りたい安倍首相がこのところすっかりイメージを落としている。
ロシアのプーチン氏は日本との間に領土問題はないということを改めて強調しているし、トランプが突然に北朝鮮の金正恩と板門店で会談をするときにも・・・・日本の一部マスコミが何とか内外の総スカンを食って「死に体」になったと報じ続ける・・・・文在寅(ムン・ジェイン」はそばにいても、そこに安倍氏の姿はない。
金正恩は日本を相手にしない姿勢で、安倍氏が「なんの前提条件なく会う」用意があると言っても全く相手にされていない。
中国封じ込めを策しても、世界は米中を「対抗軸」として動いている現実に対応して、日本一人我が道を行っている。
安倍氏が米中『貿易戦争』に対して主導的な介入ができるなどと世界は見ていない。ただ官僚の「カンペ」を読むだけの人に何が期待できるのだろうと冷ややかだ。
不幸なのはそうした宰相を持つ我々日本国民ではないのか。
そこで期待したいのが野党外交なのだが・・・・・・・。

外交で票はとれない・・・とはよく言われる。
なるほど日本の有権者の弱点の一面を表しているだろう。
ただしかし、沖縄辺野古の米軍基地建設に反対するのは良いとして、それで米軍のプレゼンスが弱体化したら日本の安全はどうなるのかということが国民の深層の意識には常に一定程度あるように思う。

習近平中国が相手では、自由と民主主義に関する見解が大きく離れている日本共産党が友党としての影響力を行使することを望むことはできそうにない。むしろ毛沢東時代以来文革や天安門事件できちんと距離を置いて厳しく批判してきたという他党に見られないアドバンテージを発揮して中国の対外進出にブレーキをかける力になってほしいものだ。

その点かつてのベトナムをはじめとするA、A、LA諸国とのつながりを深めて世界の強国をけん制する流れを作ろうとしていたころの迫力が感じられないように思う。
むしろ保守的ではないかと思われるくらいに現憲法の平和条項≒九条を守り、非同盟的な世界政治観を持つ共産党はG20から排除されている国連加盟国の圧倒的な数の国々と連帯できるアドバンテージがある。

もうじき党創立100年にもなろうという政党。自民党初め、そうした歴史を持つ党は国内にはない。
そういう意味では歴史的な過程では色々な誤りや不十分さを見せた時期や課題もある。長く続けばそれなりにしがらみも増える。時代に応じて自らを改革していくのは相当に難しい課題だろうと想像する。
今度の選挙に向けて「ジェンダーの平等」を打ち出した。
参院議員候補者の女性比率目標は断然一位だ。
表は道府県議選のもの。

自己変革的に政策を打ち出していくとき全部が予定調和的に整合するというわけにはいかないだろう。
そういう時に・・・・多少演出的ではあっても・・・・こういう対話型の演説〔会〕で有権者の意識に交わっていこうとする姿勢は大切だろう。
選挙はただ候補者のものだというのではない。
まして誰かを「男にする。」かどうかの問題ではないのである。
政策も国民とのすり合わせで成長させる柔軟でかつ原則的な活動の仕方が求められる。
そういうことができるのが「『革新』政党」というものだろう。

この前、維新の某国会議員は「死んでも共産党と同じことはしたくない。」と言ってのけたが、何が国民生活の前進にとって大事かではなくてとにかく共産党の言うことは全部だめだというのはただの思考停止でしかない。政治は子供の「ダダ」ではないのだから。
中国が嫌いだ、韓国が嫌いだ、ロシア人など見たくもない・・・・では国際社会で日本国民の生命と財産を守り国際の平和を作っていくことなどできない。
相手が何を言い、現に何をしているのかを冷静に見る必要が、お互いにある。そしてその背景を理性的に分析することだ。ただの中国嫌いや社会主義嫌いで国の進路を考えるような国は日本のほかにいくつ数えられるだろうか。
時には敢えて「呉越同舟」であってもことをなすことが必要なのが政治だ。

私は共産党の新しい「天皇とその制度」を巡る政策には賛成しかねる点がある。その他にもいくつもの不満や批判点がある。
だからと言って耳を貸さないとか目を背けるつもりはない。
それは彼らがその理論と実践について科学的な検証に耐えようという姿勢を持つ数少ない政党のうちの一つだと思っているから。
- 2019/07/05(金) 00:00:44|
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