この写真を撮った日は、搬入日が近づいて落ち着かないような、何やら妙に高揚感がないやら・・・。
体調を崩した後、ブログを休んだり、写真展準備があったりで、どうもペースが崩れたままなので、その回復のためにも外に出ることにしました。
外に出なければ「素敵な人たち」に会えないわけですから。

河原町通りに面して建つビル。その中はギャラリーです。
芸術関係ではかなり有名なマロニエというギャライーでお会いしました。
立体造形の作品を展示されていました。
この写真はよく撮れたと思います。が、もう少し引いて撮りたかったのです。でも背後の作品が、ぶつかりはしないかと気になって下がり切れませんでした。
人物写真は「生もの」です。

私はこうした抽象性の高いものは絵画同様なかなか理解できませんし、鑑賞力もありません。
ただ、幾何学的と見える造形の中になぜか人間の姿を感じて、いくらかユーモラスに、いくらか親しみを持ってみることができました。

世の評価を得て、今やこうした個展を東京ですれば、ほぼ全部の作品に買い手が付くのだと言います。
そこに至るまでの道が長かったから、これから大いに長生きをするつもりだとおっしゃいますが、写真に見るように実に若々しい風貌です。だからきっと、十分に作家生活を楽しむことが、お出来になるだろうと思います。

達成の度合いが大きく違うので、私ごときものが同じように言うのは実に僭越なんですが、これまで写真を撮ってきた積み重ねの上での写真活動を、これから大いに楽しみたいと思います。 それが第3次5カ年計画の目標です。

日本人は世界の中で極めて特別な存在かも知れないとおっしゃいます。
「人は『私たちは○○だ』といって『私は』とは言わない傾向がある。美術品を鑑賞し感想を抱き批評するときにも『私はこれがいいと思う。私はこういう感想を持った。私はこれが好きだから買う。』とはなかなか言わない。」
誰の弟子なのか(先生は誰なのか、卒業大学はどこか)、どんな公募団体に属してどんな賞を獲ったのか、・・・そしてこれから値が上がる?(これは私の補充です)というようなことで芸術作品を購入する人がとても多い。
この方の作品の多くが海外で好まれ引き取られていくとのことです。
なるほど京都のギャラリーでも海外の方がふらりと入って来て「これがいい。これが好き。」だと感じればその場でその作者の背景など何も聞かないで、買い求める姿をよく見ます。
「私が好きだと感じる。私が良い作品だと思う。」というものの考え方感じ方が確立しているのでしょうね。
後日、ご自身の個展会場が開かれる前にあの清水の急坂を上って拙写真展においでくださいました。
ありがとうございました。写真を見て少々落胆されたかもしれませんが。
- 2019/06/23(日) 00:00:03|
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