以前、駐輪場に停めておいた自転車からサドルが抜き取られ盗まれたことがあります。
そこは工事中のガードマンたちが立っている、その人たちの目の届く場所でしたが。
普段から六角レンチを持ち歩いて虎視眈々と狙っている人がいるんでしょうね。

この場所の駐輪場が工事中とあって「弱ったなあ。この近くに他に駐輪場はないかなあ。」と尋ねると、この青年が実に穏やかな口調で親切に教えてくれました。
オッ!そうだそうだそこに数は多くないけれどあったはずです。
「ありがとう!」
それでわずかな距離を移動して別の駐輪場に回るとわずかに一台分だけが開いていました。
助かりました。ここに停められなければずいぶん遠くまで駐輪場を求めていかねばなりませんでした。
「運よく停められたよ。君のお蔭だ。ありがとう。」と声をかけ、ついでにこの気持ちの良い青年に撮影をさせてもらえるように頼みました。

「向こうにもっとベテランがいますけど・・・。」と言いながらも快諾してくれました。
今、ものを作り出さない仕事を選ぶ人が増えていますが、こうしたリアルに生活を支えている仕事はやはり尊いものです。

株式資本主義・金融資本主義・ばくち資本主義になってしまった日本では、もう一度「労働」の意味や「豊かさ」の意味を元から問い返さないと、社会の根底が大きく崩れる日はもう来ています。
政治家やマスコミに出てくる成金たちの様子を見ればよく分かります。
学生たちの学部選択指向もにもそれが反映されています。そもそも大学自体がそういう時流に阿った学部・コースづくりで学生集めに狂奔しています。

モノづくりを海外移転してしまい(例の『ニッサン』など国内製造を放棄してしまっています。何が『日産』ですか。)、辛い低賃金労働を外国人労働者に依存するような国は衰退するのが目に見えています。第一国民の徳性が退廃します。いえ、もう退廃がひどくなっています。

社会は現業労働だけで成り立つわけではありません、が、しかし、退廃腐敗のゆえに膨張拡大している職種は少なくありません。そこにまた金が集まっていて多くの人が拝金主義、金の亡者になり果てています。

こういう仕事にこそ、手厚い労働条件を確保すべきです。
この青年の姿に希望を持ちます。
- 2019/02/03(日) 00:00:00|
- 働く人々
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コメントありがとうございます。こういう写真に共感のコメントをいただけると本当にうれしいです。ありがとうございます。
この青年は本当に良い表情をしていますね。言葉遣いも丁寧だし、とても優しさを感じました。
- 2019/02/03(日) 19:41:18 |
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- soujyu2 #-
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