今現在はこの同時代ギャラリーは1928年ビルの二階の移り、いかにも美術ギャラリーといったちょっと風格のある良い雰囲気のギャラリーになっています。
自然光も入るようになりましたし、その窓は私が気に入っている白いペンキで塗られたちょっとレトロなサッシのものです。これはいいですね。
ただ、これでますます私との縁は遠ざかったような気がします。個展をするという意味においては敷居が高くなってしまいました。

左にいる青年作家は社会的なメッセージ性のある造形をものする期待の人です。

そしてこの壁に描いている人たちは、なんとこれまでの沢山の展示の際に作家たちが打った釘の穴を埋めた、そのパテの形をなぞって絵柄にしようと目論んでいます。
偶然の中からも美を掬う、というわけです。

何だかスカンジナビア半島の地図のようにも見えますが、そきに何やら不思議なものが・・・・・。

ずっとパテの形をなぞっていたら『飽きて来ちゃった。』のだそうです。
そりゃ、そうですよね。
一体何本のペンを持っているんでしょうか。

まあ、絵を描く人は一面とても忍耐強いものです。
少なくとも私にはできません。
できたら写真をしていないでしょう・・・・・かな?

i一昨夜のテレビ朝日「報道ステーション」が日ロ間の歯舞・色丹、国後・択捉をめぐる交渉の様子を伝えた。
アナウンサーは富川悠太氏。 一言。ひどい!!内容だった。
ひどいというのはどういうことか。
まず一つは、樺太千島交換条約を無視したこと。=カムチャッカ半島手前の占守島以南の全千島がこの条約によって・・・戦争によらず・・・日本の領土になった、そしてその後ずっとこの点で紛争は起っていないことを「隠した」。
北方領土=4島であるという政府見解に追従して「北千島」問題を隠した。
戦後、日本が千島・樺太南部の領有権放棄を強いられたのにはヤルタ密約があり、ソ連の千島侵攻は米承認のものであって、米ソは共犯であることに触れなかった。これが諸悪の根源であるにもかかわらず。
そこに無理にも日ソ中立条約を犯しての侵攻だとしてソ連の不当を強調している。話の筋をずらしている。
「悪」からアメリカの痕跡を消すのが報道の基本姿勢。
この領有権放棄の(米国政府による)強制に対して時の保守政権(吉田茂)が国民に訴えて抵抗するようなことはなくやすやすと受け入れたことを問題にしていない。
ここでも「悪」からアメリカの痕跡を消しているが、政府はこの事に触れられないので「国後・択捉」は千島に含まれないなどという詭弁を弄する羽目に陥って日本の立場、論拠を自ら弱めている。
しかし、サンフランシスコ講和条約の際に政府自らが、領有権放棄をした千島列島には「国後・択捉を含む」という見解を明らかにしている。
この「まずい」問題に対して、報道ステーションは、ソ連は平和条約に参加していないので「この政府見解は無効」だとカバーしている。が、領有権放棄とソ連の侵攻・占拠とは同じことではない。誰のものとなるかは別として日本政府は国後・択捉を含む千島列島の領有権を放棄したのであるから、その時点で日本の主権を主張することはできないことになる。
一体、日本政府は世界中の誰に向かって千島と樺太南部の領有権を放棄したのであろうか。そして領有権を放棄した後の千島・樺太南部がどうなることを予想していたのだろうか。
サンフランシスコ講和条約から、「社会主義」ソ連や日本の軍事侵略を受けた中国、日本による植民地支配を受け、かつ当時南北に分断されていたがために平和条約の当事者とされなかった朝鮮〔韓国〕を排除する「片面講話」にした責任は日本にある。(無論その背後に米国の意志があった。)
こうした大事な問題が意識的?に無視されていた。
富川悠太アナウンサーの表情が硬く妙な緊張と興奮が感じられたのは、見る者の気持ちの投影だろうが、テレビ局のジャーナリズムとしての健全性は大きく後退しているという感じはますます強まった。
この後に若干の記事を付けてテレビ朝日に送りました。
- 2019/01/24(木) 00:00:03|
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