はたして「工芸」と言ってよいのかどうかよくわかりませんが。
「和歌から受け取ったイメージをデザインにおこし、繊細なレーザーカットと色で表現するアートワーク」だとDMに紹介してありました。

普段は東京でご活躍のようです。
言葉から受けるイメージを言葉のそれぞれの意味通りに画像にするのではなくてあくまで印象を画像に落とし込む、とそんなことのようです。画面に具象的なものも組み込まれてはいますが、それは作品としては副次的な地位にあり、全体は幾何学的な文様、デザインで表現されています。

レーザーかたーを駆使していますからミリにも達しない線まで表現されています。それは通常に切り絵などに比して・・・つまりカッターや、小刀を使った手作業で切ったものと比べて・・・・遥かに精度高く切れています。
私は和田さんという元型染め友禅の型を切っておられた名人の技を知っていますので、どうも和田さんの作品に軍配を上げます。が、手指ではできないレベルを実現している面があることは確かなことで、そこを最大限に生かせば、これはこれで当然良い作品も生まれてくると思います。

切るものは紙に限らないわけで木の板などもいろいろな厚みのものを切ることができます。

たまたまこの作者、遠藤朝恵さんを以前からご存じでその作品のファンだという方が来店し、作品をお求めになっていました。

私はつい先ごろ和田さんの訃報に接しましたので、こういう紙を切る作品を見ると、・・・・つい先日も型染めの染色作品を見ましたが・・・心穏やかではいられないのです。

かならず「岡崎のメッセの地下の伝統工芸の紹介エリアに和田さんの作品があるからぜひ見たらいいですよ。」とお勧めしてしまいます。
- 2018/12/15(土) 00:00:22|
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