私の故郷の小さな町の中を、これまた小さな川が流れていて、その上流には堰堤が作る「水たまり」がありました。
小学校に入り、少し大きくなると街のお兄さんが、「ラムネに行くか?」「サイダーに行くか?」と誘ってくれるのです。
ソノ「ラムネ」「サイダー」という不思議な言葉は冒険にとんだ怪しげな響きを持っていました。

少し雨が降った後には堰堤の下流や上流に「池」ができるのです。
それが子供たちには格好の水遊びの場所になるのです。 先生もいなければ親もいない、自由な遊び場です。

そこが遊び場になっているjことを地域の大人は皆知っているのですが、そうかといって誰も干渉するものも見守るものもないのです。
「ラムネに行ってくる。」と言えば「危ないから気をつけないよ。」とは言われるのですが。

学校のプールに行けば深さも、広さも、長さも十分なのです。
でも15分ごとにプールサイドに上がらされたりするのです。でもそこでは長い距離泳げはしませんし、足元には石がごろごろしていても好きなだけの時間水遊びができるのですし、お休みの日もないのです。

上手に速く泳げる子が優遇されるという事もありません。

中学生になれば、誰いうとなく、こういう遊び場を卒業していきます。
中学生や高校生がたまに来て、大きな顔をしても小学生たちを蹴散らすのはちょっと格好が悪いのです。
別のお兄さんが、「ちょっとやめとけや。」と、小学生の領分を守ってくれます。
子供の領分には子供の領分なりに掟があるのです。
今はどうなんでしょう。
- 2018/08/09(木) 00:00:07|
- 状景
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