「7-SEGMENTS 」はイラストレータ7人が集まって昨年から7年間毎年グループ展をしようという目論見を持っている。そのリーダー格がこの人、上田バロンさん。
背後に懸っているのが彼の今回の代表作。
金箔をはり合わせたように見える紙を使用している。最も「金」を意識して使った人のようだ。

彼もイラストレーションの世界にいるから印刷技術や紙についいての情報が入る。それを彼はことに意識的に吸収して生かそうとしている。
この金箔を使ったように見える紙にしてもこの大きさでのプリンターによる画像出力にしても新しい開発に常にアンテナを張って生かそうとした成果だそうだ。
「金箔」を使うという伝統を生かす発想と、最新技術をすぐさま取り入れる発想とが同居して活かされている。

西陣の「箔の職人」さんの仕事を見たけれども、この紙の表現とは全く違うすごいものだね、と彼は言う。もっとどん欲に伝統の技術や表現を取り入れようとしている。
それにしても彼は自分の見せ方もとてもよく心得ているように思う。

作品について熱心に語りながら、そうしている自分がどう見えるかを意識している。無論私がカメラを向けているからだろうが。
こういうのを「気障」だとか言う人もいようが、私は好感をもった。
外見は一見して「カッコいい」のだが、そのかっこよさを自分でしっかりコントロールして演出しているようにみえる。そこがイラストレーターとしての力でもあるのだろうか。いろいろな側面のかっこよさがバラバラにただくっつけられているのではなくて、ちゃんと融合して「一つの形」になっていように感じられるのだ。
大体「バロン」なんてちょっとナカナカ名乗れるものじゃない。
(⇔)
流行の化粧、服装、靴などなどをしていてもまったく「かっこよくない」し、「きれいでもない」若い女性がたくさん町を歩いている。 逆に全くかっこ悪い場合が多いのである。その点彼はちゃんと「かっこよい」ことを演出する意識と知識を持っている。私はこれでいいのだと思う。そういう知識と意識を持たないで雑誌のコピーをして歩けばいいってものじゃない。
向こうにいる女性は今回のグループ展に版画を出している人だがその作品にとても良いものがある。(残念ながら時間がなくて話せなかった。)
この二人が並ぶと私はこのままいろいろと写真を撮ってみたくなる。

彼はカメラをちゃんと意識してくれているのだ。
ただ、カメラを意識してもそこから自分をどう出力するかは人によって大きく違う。


いや、もうこれくらいにしておこう。
- 2011/12/02(金) 00:18:43|
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Soujyuさん
話に夢中になって写真撮られている事忘れておりました^^;
結構色々撮ってくださってたんですね。
こそばゆいですが、せっかくなので嬉しいコメントありがたく頂戴させていただきます。
絵も含めた自身のスタイルまだまだ磨いていきたいです。
ありがとうございました。
- 2011/12/03(土) 19:51:04 |
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- baron #-
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いろいろ勝手なことを書かせてもらいましたが不愉快に思われることはありませんでしたか?
バロンさんも様々な分野で活動を広げておられるようで今後一層のご活躍を期待します。
また個展などありましたらお知らせください。
- 2011/12/04(日) 10:24:31 |
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- soujyu2 #-
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とんでもないです。
お会いした楽しいひと時を思い出しました。
メンバーの才村さん(奥の女性)と話できなかったんですね。
また次回よければまたお会いできるのを楽しみにしてます^^
- 2011/12/04(日) 13:24:08 |
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- baron #-
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