私の大好物に「又一庵」の「きんつば」があります。
金つばの元祖は京都で発生したモノのようですが、それが江戸に渡り、ここ磐田でも作られれています。

故郷からのお土産で私を喜ばせようと思ったら緑茶か「又一」の金つばです。
私が磐田にいたころの私の印象では、金つばと言えば又一庵、又一と言えば金つばというイメージでしたが、今はずいぶん他沢山商品を展開していますし、店舗も各地に作っています。
「美味しい"きんつば"を食べていただくためには、どんなに売れても絶対に一つひとつ手づくりすること…」という初代の言葉があるのだそうで、こうして実演・製造をしています。

和菓子と言えば京都と言われそうですし、この方も「京都の和菓子」にはそういう思いをお持ちでした。
ですが私がこちらに来て食べた金つばで私の舌を又一のものほど喜ばせたものはありません。それでこの餡の甘さの絶妙なバランスや小豆の残り具合、皮の薄さと適度な歯ごたえについての感想を率直にお話しすると、とても喜んでくださいました。
「スマホで撮ってく人はいるけど、そんなカメラで撮られたら恥ずかしいやぁ。」と。
溶いた小麦粉を、寒天を用いて粒餡を四角く固めたものの六面それぞれに付け、熱した銅板の上で焼くのです。
この時小麦粉を付けるのが微妙ですし、また銅板い置くときの押し付け方で川の暑さは周囲へのはみ出し方が決まります。

「これで、なかなか難しいだに。 ちょっとした具合でどうしてもうまくいかん時もあるでね。 いつも悩むだよ。」
「1,2面を焼くときに上手にしないと5,6面がうまくいかんで困るだよ。」

「職人さんなんて言われると嬉しいけど、私らアルバイトだでね。もう長くしてるけど。
西坂の方の本店を知ってるら? あそこの2階でも焼いてただよ。」
モノづくりというのは結局こうして実際に作る人の手によって決定されるので、又一庵の金つばの評判を生んでいるのはこの婦人たちなのだ。
「そう言ってもらえりゃあ、うれしいやあ。」
- 2018/03/21(水) 00:00:36|
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