ぐい飲みである。
ろくろで引いたものを・・・ト、こういう表現が正しいのかどうか、ちょっと疑問はありますが・・・・・整形している。

ニンジンや馬鈴薯の皮を剥く、ピーラーのようなものを使っている。
鋭い刃をもった小刀、彫刻刀で成形するのではないらしい。

ろくろで引いたこのぐい飲みは、型に入れてとったものとは違い、それぞれの大きさや形が少しずつ違います。
陶器ですから、肌合いも磁器のようなすべすべしたモノではありません。
そこに良さを表現していますから、表面の幾分ざらざらした感じを残すために、鋭利な刃で成形しないのだそうです。むしろ引っ掻いているわけです。掻き落としている。

私もこうして作られたぐい飲みを愛用していますが、指触り、口触りがとてもいいのです。
日本酒の風情にとてもよく会います。

磁器のお猪口も使いますし、ガラス製のものも時に使用します。漆のものもいい感じなんですが、陶器でろくろで引いたものは独特な暖かみと野趣があってお気に入りです。
今外国の婦人で、ご自身も焼き物をされているという方が話しかけています。
ぐい飲みの底は轆轤の代から切り離す時には糸で切り取ります=糸尻・・・それで底には年輪のような模様が付きますが、その底の土を掻きだして、数ミリの環状に残します。
ただその時にすべてを掻きだして平たくしてしまうのではなくて、中央の富士山のような突起を残します。
その頂に先ほどの年輪様の気配が残ると、これは手作りだなという印になるのだそうで、「分かる人にはわかってもらえるという訳です。」とのことでした。
「ミラーレスですか? デザインがレトロなんで・・・・、それでシャター音がしないんですね。」とカメラにもお詳しそうです。
この日はたまたまX100f持参でした。
- 2018/03/17(土) 00:00:50|
- 陶芸
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