画家? いや画家であることは確かなんですがそれと同時にマルチタレントの寺田みのる氏である。
毎日新聞に絵と文章の連載をしている御仁である。
全国を駆け回って絵を教えたり話をしたりしている。

まあよく動き回るものだと感心するが、自分の健康にも他人の思いにも周到な心配をする配慮の人だ。
先日もある同世代の人と高齢者論をやったことがあるが、この寺田氏なども高齢者の在り方を考えるうえで貴重な存在だと思う。
多分棺桶に片足を入れてさえも明日は何して楽しもうか、何して人を楽しませようかと考えるような人だ。

写真家の荒木氏が「天が俺にあまりに多くの才能をくれたからいまだに使いきれない。もっともっとやりたいことをしないともったいなく死しねない。」という趣旨のことを語っていたが、この寺田氏もそういう自覚があるように感じる。
私はそういう自惚れはとても大切だと思っている。
私が「いつかは写真家になりたい。」と言っているのもその可愛い例の一つのつもりでいる。

以前も撮らせてもらっているのだが、この人も少し追いかけて個展の時の「男たち」に加わってもらおうと思っている。
昨日も書いたが、男たちを撮るのに著名人である必要はなく、この寺田氏も私にとっては「著名人」であるわけではない。
目の前に現れた「いい男」の一人だというだけの事である。

私の個展にワインを差し入れてくれたからそう言っているとわけではない。
私をさして「この男はちょっと気取ってかっこつけてるだろ?!」とご婦人たちの前で軽口を言うからでもない。

漫才のシナリオを書きたい、落語を語りたい、一人芝居もしたい・・・・・という。
まあおそらくどこかで講演をしていても漫談の様な語り口に違いない。
ご婦人たちへのサービス精神は、私のような朴念仁はことに、よくよく見て学ぶべしと思う。

そして学ぶべきは人をよく褒める。
自慢はするが、人を褒めるから、嫌みがない。 自慢は横柄ではなくて自負に代わる。
だから時々こういう顔になる。
- 2017/10/27(金) 00:00:32|
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