西陣にはとても豪華な織り、綴れ織りがあります。
このかたはその織元。

指の爪をのこぎり状に削って横糸を描き寄せて詰めます。
以前私がある綴れ織りの旗のあるお宅に伺って、着物地を織っているのを見学させていただいた時に「一日にせいぜい1センチほどしか降り進めない」とおっしゃっていたのを思い出します。

足踏みによって経糸を上下します。そしてそこに経糸の何本目かから何本目かに鮮やかに色染めされた横糸を杼で通すのですが、それによって絵柄ができていきます。
実に丹念な根気のいる仕事ですし、また高度な技術が求められる仕事です。

織物の折柄は経糸を横糸が上から覆う形で色を出します。それはちょうど経糸一本を横糸が覆えば方眼紙の一マスが塗りつぶされたというようなイメージです。ですから柄はデジタル信号のように構成されるわけです。
液晶画像が点の集合になっているのと同じですね。
構成要素は□の「点」です。ですから緩やかな曲線を描くのは難しいわけで厳密に言えば曲線ではなくて凸凹したラインになるわけですが、それを見事になだらかな線に見せる技は見事なものです。
「花や葉の曲線は、まあ比較的優しくて真円を描くのがとても難しい。」と言われます。

真円が描ければ、「まあ一応の水準に達した職人とみられる」のだそうですが、そこがスタートともいえるんだそうで、本当に良い職人の技術はその先にあると言われます。

公開実演の場には伝統工芸士さんたちをはじめ各分野で京都を代表するような職人さんが役割を引き受けておられます。
「この会場のほこりにまみれて保管されていたこの機が可哀想で、やっぱり器械は動かしてやらないと・・・・。」ととおっしゃってすっかりきれいに磨かれていつくしむように機を動かしておられます。
この機はあくまで実演のためのもので幅も長さも短いのですが、綴れ織りの原理はよく分かります。
安倍氏におよれば日本の法学者の中で自衛隊が合憲だという憲法学者は2割しかいないのだそうです。
もっと少ないのじゃないかと思いますが、それで彼はだから自衛隊が合憲となるように憲法に自衛隊を認める条項を書き入れなくてはならないというのです。
彼は自衛隊を違憲の存在だとしっかり疑問の余地なく認めています。
歴代の自民党政府はその違憲の自衛隊を無理やりに存在・拡大させ、あまつさえ米軍の腰ぎんちゃく的軍隊に育ててきたのです。
これは明確に違憲です。
違憲のものは憲法に反するのですから「リセット」するのが筋です。そうでしょ?!小池さん。(因みに小池氏の言う『日本をリセットする』というのは日本国憲法体制をリセットするという意味であり安倍自民党の美しい日本を取り戻すというのと同じ趣旨です。)
その自衛隊が海外で米軍と一緒になって戦闘することができる法律の束である安全保障法=戦争法が違憲であることは言うまでもないことです。言うまでもないことだからまともな国会論議で成立させることができないので内閣による「解釈改憲」という憲法違反行為や強行採決という違憲のやり方で法制定をしたのです。憲法学者の圧倒的多数が戦争法を違憲と行っているその目の前で。
つまり自民党・公明党そして維新は憲法など守る気はさらさらないという事なんですね。
近代国家の成り立ちである立憲主義・法の支配を根底から覆す政治姿勢に立つのが彼らだという事です。
民主主義とはかけ離れた政治勢力であるという事です。
自衛隊は私論・私益に基づいた存在で憲法的な意味で合法的なものではないということは明白です。
それは安倍晋三君も認めているところです。私が言っているのではありません。
それを憲法に書き加えるという事は憲法は自家撞着により憲法は憤死してしまいます。
- 2017/10/08(日) 00:00:07|
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