『四月は君の嘘』というコミックをご存知ですか?
主人公の少年は3歳頃からピアニストの母親の厳しい育成によってすさまじく正確な技量を身に着けて学童期のピアノコンクールでは常勝。天才の名をほしいままにし、母親との死別後にはその母親に認められ喜んでもらいたいという演奏のモチベーションを失って・・・・・と、ありがちなストーリーではありますが。
『坂道のアポロン』の主人公もまた幼少時からピアノを学んでいます。
フィギュアスケートの本田望結は3歳から、将棋の・・・・いろいろ例を挙げるまでもなく幼児からの英才育成は盛んにおこなわれているようです。 それがステロタイプ化したイメージである「強制的な英才教育」であるかどうか、その辺はいろいろ幅広いバリエーションがあるようです。
私はいまそれを肯定も否定もしようとしているのではなくて、ただそうして育った極めて高度なスキルや精神力を身に着けた10代の少年少女たちにある種の眩しさを感じているのです。

クラッシックバレエの世界も3,4歳から始めるのはごく普通の姿のようです。
そしてこの人も・・・。
そうした育成経過があるからこそ尋常ではないスキルが完全に肉体化しているのを見るのはごく普通の平凡人である私から見れば憧憬・瞠目に値するわけで・・・・。

私はミュージシャンたちにも同じような憧憬・瞠目の気持ちをもってレンズを向けるわけですが、ふとしたきっかけからこの人に出会ったのを好機として何か湧いてくるイメージのままに写真を撮らせてもらおうと思っているのです。

そして願わくば、今私が抱いている構想を形にしたいと・・・・。
今はとにかく手探りです。
例え方が悪いかもしれませんが、子供が新しい色の絵の具を手に入れて、それを使って描いてみたくてしようがないような、そんな感じです。

いつでも思い立った場所でバレエのステップやジャンプ、ターンなどをしてほしいので使い古して路上など条件の悪いところで履いて痛んでもかまわないようなトゥーシューズを持ってきてもらっています。
練習用のシューズでも数千円から一万円ほどするシューズですが、激しい練習で2,3週間しか持たないのだそうです。
バトミントンのシャトルや卓球の球程ではないにしても相当な消耗度ですね。
経済的負担も並大抵ではないでしょう。衣装の支度も大変です。
こういう身支度の時の動作や姿勢にも鍛え抜かれた体の持つ美しさがあります。

- 2017/07/24(月) 00:00:35|
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