三日連続で「モデル撮り」なんて快挙を前に、諸般の事情で2件が延期され、今日一日になってしまったその日。
しかし、今日は今日としてとても面白い写真が撮れてちょっとご機嫌である店を出ると、そこに・・・・。

手元をのぞき込むと「お主なかなかやるな!」というスケッチが。
土曜の、間もなく黄昏時という頃。
飲食店が軒を連ねる繁華街の路上で。
こういうシチュエーションからして、私は弱いんですね。 私自身がカメラをもってこうしていたいという心情もありますから、なおの事。

「街のごちゃごちゃ感が好きなんです。」
街を見る、世相を見る。それを感じて絵を描く(写真を撮る)。
京都の町中にはたくさんスケッチをする人がいます。でも誰もが描く観光絵葉書のような状景が対象であることが多いようです。
まあお好きで描くのですから余計なことは言わぬが花です。お互い様ですしね。

こうしていると時々話しかけられるのだそうですが、それにもようやく慣れて・・。
「もともとは・・あんまり話しかけられることが得意ではなくて・・・。」 だそうですが。
でも絵の場合は写真と違って人はほとんど警戒しませんし、ある程度絵を描く人に対しては尊重する気分がありますからいいですよね。
写真の場合はレンズが風景や花に向けられているときは「いい御趣味ですね。」「リタイア後の時間つぶしにはいいでしょう。」ぐらいの反応ですが、一たび人にカメラを向けるとたちまち世間のギザギザ・トゲトゲした視線が。

いっそのこと背中に「日本一」ならぬ「写真撮ってます」の幟をつけて街中で写真を撮ろうかなあと自棄的気分にさえなります。

留学先で「ドローイング」の勉強をされ、今は仕事に就きながら、いわば日曜画家をしているのだそうですが、しかし、志はしっかり「画家」です。
「全体を把握して構図をとって部分を配置していく」のではなくて、むしろ部分を書き足し書き足しして全体にしていく。
それで建物がゆがんでもそれが街の空気感になる。そういう描き方をしています。
ですからパースペクティブも神経質にしていません。
私はそういう絵もとても好きです。
ただ時々そういう描き方をして「ゆがんでいる」ことで味が出たと思い込んでいる作品にも出会いますが。

写真でも、傾ければとかモノクロで暗く撮れば…けっこう芸術的・個性的と思い込むようなことがありますね。
反省反省。
- 2017/07/22(土) 00:00:29|
- 絵画
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